4月から5月にかけて出会った樹木の花たち、その1です。撮り溜めていたので花期を過ぎてしまったものから、最近咲き出したものまでゴチャ混ぜ状態です。
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ホオノキ(朴の木)。モクレン科モクレン属の落葉樹。
北海道から九州の丘陵や山地に生えます。葉は互生ですが、枝先に集まって付きますので、輪生のように見えます。大成しますと、幹の径は1m以上、樹高は30mにも達する高木となります。花の中央の棒状の赤く見える部分がメシベ、黄白色の糸状部分がオシベです。
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ホオノキの花は枝先に付き、いい香りがするそうですが、樹高30mにもなる大木の、その枝先の花の匂いを実際に嗅いだ人は殆どいないのではないでしょうか。葉の大きさ、木材の質の優秀さに関しては、キリ(桐)と並んで日本のトップクラスの木ですが、花の美しさも加えると、個人的にはキリよりも上位で日本の樹木のナンバーワンだと思っています。
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モクレン(木蓮)。モクレン科モクレン属の落葉樹。
花は濃い紫色ないし紅色で、花弁は6枚、萼は3枚です。ホオノキと同様に、オシベとメシベは、螺旋状に付き、上品な芳香を放ちます。
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ハクモクレン(白木蓮)。モクレンの仲間で白い花を付けます。
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サラサモクレン(更紗木蓮)。モクレンとハクモクレンの交雑種で、花被片の外側基部が濃いピンク色をしており、先に向かうほど淡く白っぽくなります。ところで、モクレンとコブシの違いで一番分かりやすいのは、モクレンの花は上を向いて咲きますが、コブシの花は横向きだったり下向きだったりと、色々な方向に向いて花を咲かせる点です。
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コブシ(辛夷)。モクレン科モクレン属の落葉樹。コブシの花は、あっちに向いたり、こっちに向いたりしていますが、必ず葉が一枚付いているのが特徴です。モクレンの花は上向きで、まだ葉は付いていません。
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シデコブシ(幣辛夷)。別名は ヒメコブシ(姫辛夷)とも云います。モクレン科モクレン属の落葉樹で日本固有種です。自生地は次の3県だけで、三重県:絶滅危惧Ⅰ類、岐阜県・愛知県:絶滅危惧Ⅱ類、といずれもRDBに指定されています。栽培種が各地で環境浄化や鑑賞用として植えられています。これは三重県で見たものですが恐らく栽培種と思います。花被片は9-30枚くらいと幅があります。細い花被片が、神事に用いる、布や紙で作る御幣(シデ)に似ているのが、名前の由来です。
以上、ホオノキ・モクレン・コブシとモクレン科の花たちを見てきましたが、どれも高貴で上品さを感じる花たちです。
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ホオノキと並んで、良質な木材と大きな葉では双璧の キリ(桐)です。キリ科キリ属の落葉樹で、花期は4-5月です。花札には、1月・松、2月・梅、3月・桜、4月・藤‥と、月毎に季節の花がデザインされていますが、何故かこの時期に咲くキリは、12月の札となっています。調べてみますと、11月と12月は適当な花がなかったので、11月は時雨(しぐれ)に合わせてヤナギ(柳)を、12月は一番最後をあらわす意味の「キリ(=ピンからキリまでのキリ)」を、「桐」と掛け合わせて取り入れられたそうです。
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キリの花も高いところで咲きますので、地上に落下した花を写真に撮ってみました。紫色の筒状花は、長さ5-6cmで、花冠の先端は5つに分かれていて、花には芳香があります。
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キブシ(
木五倍子)。キブシ科キブシ属の落葉樹。3-5月の葉が伸びる前に、淡黄色の総状花序をつけます。
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キブシは雌雄異株で、これは雌株の花。オシベ8枚は小さく退化しており、中央のメシベの下の子房が膨らんでいました。
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ヤブサンザシ(
藪山査子)。ユキノシタ科スグリ属の落葉樹。本州・四国・九州の里山の林縁や山地の疎林の林床などに生育します。なかなか出会うことが少なくて、3年ぶりの再会でした。
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雌雄異株で、これは雄花です。花弁のように見えるのは萼片で、本物の花弁は小さくて殆ど目立ちません。
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ウリカエデ(
瓜楓)。ムクロジ科カエデ属の落葉樹で日本固有種です。4-5月に、枝先の若い2枚の葉の間から穂状花序を出し、淡黄色の花を咲かせます。ここでは日照の関係なのか、花も葉も赤っぽくなっていました。
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アケビ(木通)。アケビ科アケビ属の落葉樹。花は白色ないし淡紅色で、葉は五枚です。
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ミツバアケビ(三葉木通)。アケビ科アケビ属の落葉樹。花は濃紫色で、葉は三枚です。