入笠山(にゅうかさやま)。長野県と山梨県との境界である、赤石山脈(=南アルプス)の最北端に位置する、標高1955mの山です。日本300名山、甲信越100名山、信州100名山にリストアップされています。山野草がとても豊富で、以前から行ってみたい山の一つでしたが躊躇していました。躊躇していた理由は、山頂近くまでゴンドラやリフトが通じていることで、余りにも初級者向けの山のように思われたこと、もう一つは、ここの必見花・アツモリソウの開花時期が梅雨と重なることで、この時期は天候的に外出しにくいことでした。
しかし、老化に怪我が重なり、登山初級者に戻った今の私には、うってつけの山で、問題は如何に晴天の日を見極められるかだけです。もともと天気の都合を最優先にして旅程を決めるタイプなので、慎重に晴れ日を見極めていたら、6/18の天気予報で、明日と明後日(19-20日)は晴天間違いなしと出ました。出来れば3日間を信州で過ごせればと思っていたのですが、3日目となる21日は天候が怪しくなりそうだったので、現地に行ってから再度天候を見定めて、どうするかを決める予備日としました。すぐさま明日(6/19)の宿だけNETから予約を確定させて、その日(6/18)の深夜12時に車で出発しました。
★個人ウォーク 「南アルプス・入笠山」 6/19
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昼間とは違い夜間は、涼しくてクーラーも不要、車も少なく、後方から せかされることもなくマイペースで運転できます。睡魔に気をつけながら、午前4時20分、中央自動車道・
駒ヶ岳サービスエリア で2度目の休憩です。もうすっかり明るくなってきました。後方、雪を抱いている山は、中央アルプス・南駒ヶ岳です。空木(うつぎ)岳や木曽駒ヶ岳は、手前の簫ノ笛(しょうのふえ)山などが邪魔して全く見えません。
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当地から入笠山のある長野県諏訪郡富士見町まで、約350km、高速利用で5時間ほどの行程です。入笠山のゴンドラ運転開始時間が午前8時なので、休憩や朝食時間などを見込んで、早めに出発しましたが、それでも、まだ時間が余りそうだったので、諏訪南インターまで高速で行く予定を急遽変更し、伊那インターで高速を降りて、信州の古道・杖突街道(国道152号線)を走ることにしました。伊那から高遠までの国道361号線の途中から見た、南アルプスの女王・仙丈ヶ岳です。
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午前7時、富士見パノラマ・リゾートに到着。ここで標高1050m程あります。駐車場に車をとめて、ゴンドラ運転開始まで山麓にあるアジサイ園を散策し時間潰しです。
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午前8時、ゴンドラすずらん運転開始と同時に乗り込みました。
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「山に登るのにゴンドラなんかに乗って」と昔は馬鹿にしていましたが、標高差730mを僅か10分強でクリア出来るのは今の私にはとても有難く、ゴンドラから見る八ヶ岳連峰や富士山の展望も最高で、これだけで十分値打ちがありました。更に特典として、
入笠山で見られる「花の図鑑付きガイドブック」が貰えて、ソフトクリーム割引券もあり、1年以内に入笠山を再訪した際には、次回ゴンドラ優待割引券も付いていました。これでは歩いて登る方が逆に馬鹿らしく思われました。これは思った以上にコスパが高かったです。他にも特典がありましたが、それは最後に。
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山頂駅に到着した時に張り出されていた本日の天候状況、午前8時現在の気温は12℃、湿度76%でした。
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ゴンドラを降りてウォーク・スタートです。20万本のドイツ・スズランが咲き誇るお花畑を通り過ぎると、八ヶ岳展望台「恋人の聖地」です。向こうに見える八ヶ岳を縦走したのは、もう40年以上昔のことです。今の私には縦走なんて夢のまた夢です。
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山野草を見たかったので山野草エリアでは、たっぷり時間をかけて花探索をしたあと、入笠湿原に向かいました。
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湿原内の木道を歩きます。ズミ(
酸実=リンゴの近縁・野生種)の花があちこちで満開でした。
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山彦荘前から、歩いてきた入笠湿原を振り返ります。
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山彦荘前で一服しました。まだ、たいした距離も歩いてないのに、山野草撮影でしゃがみこんだり立ち上がったりしているうちに、腰は痛くなるワ、息切れはしてくるワで、早くもヘトヘト状態です。
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熊の目撃情報看板が立っていましたが、今は何が出てきても逃げる余力はありません。熊鈴だけが頼りです。
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マナスル山荘前。入笠山一帯は一般車は通行止めですが、山上で泊まることを申請すれば、林道通行許可書が出て、車で上がってくることも可能なんだそうです。
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ここから入笠山頂上への登り道となります。水前寺清子さんの歌のように「3歩進んで2歩さがる」、もとい、”さがる”ようなことはありませんでしたが、「50歩進んで1分休む」、のろのろ亀さん状態での山登りとなってしまいました。
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11時30分、やっと 入笠山頂 に到達です。山頂立て札の左下に三角点の石標があります。
三角点情報‥
点名:入笠山、等級:2等、標高:1955.36m、北緯:35°53′46″.7617、東経:138°10′17″.7700。 
ここは360度パノラマ景色が見渡せる、信州でも屈指の展望が楽しめる山頂です。
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東北方面の 八ヶ岳連峰 を眺望。朝にかかっていた雲もなくなって、しっかり見渡すことが出来ました。
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南方面の 富士山 及び 南アルプス を眺望。甲斐駒の峻険な姿と仙丈のなだらかな姿が対照的です。
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南西方面の 中央アルプス 及び 御嶽山 を眺望。明日は、あの空木(うつぎ)岳への登山コース途中にある池山に登る予定です。3年前の大爆発直前に登った御嶽山からは、今も噴煙が上がっていました。
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北西方面の 白山 及び 北アルプス・穂高連峰 を眺望。穂高連峰の望遠写真を撮ろうとした時に、カメラの電池がなくなってしまいました(午前中だけで300枚の写真を撮っていました)。予備のコンデジを取り出したものの、望遠撮影は無理なので、山々を目で楽しみながら、ゆっくりと昼食をとりました。
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山野草写真も撮ったし、入笠山にも登ったし、少し呼吸も整って来ましたので、あとは時間が許すまで山の中を散策です。青空に映える新緑の カラマツ(唐松、落葉松)林 がとても気持ちよいです。
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大阿原湿原 まで足を伸ばしましたが、特に見るべき花もなく、ここで折り返しました。
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八ヶ岳ビューポイントを過ぎ、入笠湿原まで戻って来ました。振り返って見た入笠山です。
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14時過ぎ、山頂駅からゴンドラで山麓駅へ戻り、帰り際に山麓駅の売店に立寄って、特典の山野草の苗を頂きました。いろいろな山野草があり 「お好きなものをどうぞ」 と言われましたが、オーソドックスにキキョウ(桔梗)を貰いました。
 山頂駅→恋人の聖地→山野草エリア→入笠湿原→入笠山頂上→首切清水→大阿原湿原→八ヶ岳ビューポイント→入笠湿原→山頂駅まで、本日の歩程は 10.5km、 所要 6時間 でした。山野草エリアで2時間たっぷり花探索したこともあって、時速換算にすると 1.7km の超スロー山行でした。
 下山後は、本日の宿泊地・駒ヶ根市へと車を走らせました。山で出会った山野草たちは、のちほどに。