池山(いけやま)。長野県の南部、天竜川と木曽川に挟まれた木曽山脈(=中央アルプス)に位置する、標高1774m の山です。空木(うつぎ)岳の前山(=地域を代表する山の前衛の山のこと)で、空木岳から東に延びる池山尾根の中間にある頂上からは、宝剣岳など中央アルプス主峰の展望が楽しめます。
 出発するまでの計画では、2日目は、これまたロープウェイを利用して、木曽駒ヶ岳をラクラク登山する予定だったのですが、直近情報では、尾根や山頂の雪は殆どなくなったものの、千畳敷カールの残雪が多くて、アイゼン・ピッケル等の重装備が必須とのことでした。体力のない現状ではちょっと無理です。加えて高山植物も未開花では楽しみも少ないので、木曽駒は見送ることにしました。急いで駒ヶ根周辺の日帰りコースを探索していたら、この池山など幾つかがヒットしました。詳細な情報を比較検討する時間も残されておらず、池山なら空木岳と同じ登山道なので、なにがしかの山野草は見られるだろうと勝手に思い込んで、池山に決めました。
★個人ウォーク 「中央アルプス・池山」 6/20
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6/21(火)朝、宿舎の窓から見た中央アルプスの山並みです。宝剣岳の右手が木曽駒ヶ岳ですが、手前の山に隠れて見えていません。また、左手の池山尾根も裾野しかフレームに入らず、空木岳や池山も写っていません。
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駒ヶ根高原スキー場への道筋に空木岳登山道の概略図がありました。降雪期は駒ヶ根高原が登山口になるのですが、この時期は池山林道のゲートも開門しているはずですから、林道終点にある駐車場に向いました。車のNAVIでは林道入口もはっきりせず、勘に任せて走っていたら池山林道右折の標識を見つけて、林道に入りました。
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林道途中で見た 本聖上人草庵跡地 の石碑と石仏です。本日の下山後、立寄る予定の光前寺の開山者だそうです。
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篭ヶ沢(こもりがさわ)駐車場 に到着。池山林道は
当然ながら車幅も狭く、対向車でも来れば、すれ違いに苦労しそうで、それに岩石が多くて道は凸凹、慎重に車を進めた結果、ここまで45分もかかってしまいました。持参した登山地図では、まだこの先の林道終点駐車場まで行けるはずなのですが‥
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篭ヶ沢駐車場の張り紙 には、ここから先の林道は「通行止め」と書かれてあり、しかも地図には、林道終点駐車場のP(パーキング)マークの上には白いテープが張られていて消されていました(左写真を参照)。林道終点まで行けるはずと思っていたので、車を進めるか、ここに駐車するか迷いましたが、この張り紙を無視して前進し、途中で後退でもせざるを得なくなると、かえって困りますので、仕方なくここに車をとめました。9時25分、ここから登山スタートとしました。
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通行止めのはずの林道ゲートも開いています。狐につままれたような感じですが、もう歩くしかありません。
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長く うねりくねった林道を30分以上かけて上がってきたら、な、なんと!林道終点駐車場 には10台程の車が駐車していました。あの張り紙は何だったのか。駒ヶ根市の道路管理は一体どうなっているのか!と、無性に腹が立ってきました。往復1時間以上のロスです。
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この林道終点駐車場が、夏場、車で来る登山者の、空木岳・池山登山口となります。10時に通過です。
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途中の山道の標識。先ほどの登山口の標識と云い、ここの標識と云い、空木岳は登山道と書かれているのに、池山は遊歩道とかハイキングコースと書かれています。
同じ道を歩いているのに、池山に行く人間は、なぜか肩身が狭い感じです。
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10時30分、鷹打場(たかうちば)跡 に到着。先着して休憩していた登山合同訓練中の中学生の集団がいました。彼らは駒ヶ根高原から歩いて来て、池山に行くそうです。私たちが一服しているうちに、出発していきました。
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11時、空木岳方面と池山方面への分岐点 に到着です。
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この分岐点にある 水場 です。空木岳に登る人にとっては最後の給水所となります。
冷たい水が美味しい。昨日の疲れが尾を引いているのか、足が重たいです。ここで早めの昼食&大休止をとり、11時45分 出発です。
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水場近くにある 池山避難小屋。空木岳登山の避難小屋となっています。先ほどの中学生の一行が休んでいました。
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池山山頂への道。元気な中学生一行に先を譲り、そのあとをユックリ進みます。
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12時30分、池山頂上に到達。三角点が設置されています。三角点情報‥
点名:池、等級:3等、標高:1774.02m、北緯:35°44′18″.3291、東経:137°51′56″.3284。
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池山頂上から北西方面を見ますと、中央アルプスのシンボル、千畳敷カールと宝剣岳などが望めました。
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東方面は、所々樹木が遮(さえぎ)っていましたが、南アルプスの仙丈ヶ岳(左)と塩見岳(右)が望めました。
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下山は、鷹打場跡へ直行するルートをとり、14時丁度、池山林道終点駐車場に戻って来ました。しかし、私の車は更に下の篭ヶ沢駐車場に置いてしまったので、あと30分は歩かねばなりません。退屈な林道を歩いている途中、後から来た栃木ナンバーの車の若い男性から声をかけられ、親切に甘えて同乗させてもらいました。なんでも彼は昨夜栃木を出発し、早朝に林道終点駐車場に到着、空木岳に登頂して先ほど下山し、今から栃木に帰るそうです。関東から空木岳の日帰り登山とは凄いタフさです!私なら途中で一泊しないと、とても無理な行程です。彼は昔、富士山に登ったときに、5合目の駐車場が満杯とのことで4合目に駐車して登ったのだが、下山中に大雨に遭い、4合目まで下山するのが辛かった時に、5合目で車に拾ってもらった有難さが忘れられないそうで、「これもお互い様です」と気持ちよく乗せてくれました。もう私はヘトヘト状態でしたので本当に助かりました。篭ヶ沢駐車場で下(お)ろして貰い、お礼を述べて別れました。栃木の健脚で親切なお兄さん、本当に有難うございました!。私も彼のようにあやかりたいものです(アッ!
爪の垢、貰うのを忘れた!)。
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さて、朝方のニュースでは、明日(6/22)は全国的に天気は崩れそうなので、3日目の予定は取り止めて、池山登山を終えたあとは、「霊犬早太郎伝説」のある 光善寺 に立寄って、夕刻には帰宅することにしました。駒ヶ根高原の光前寺へ行き、拝観しました。長野の善光寺などと並んで天台宗信濃五山の一つで、とても立派な寺院でびっくりしました。創建時の建造物は焼失し、現在残っているのは江戸時代に再建された建物です。広大な境内(庭園)は国の名勝に指定されていて、ヒカリゴケ、マイヅルソウ、シライトソウなどの貴重な植物も沢山見られました。本堂ならびに本堂の彫刻もなかなか風格のあるものでした。
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三重塔の手前にある「霊犬・早太郎の墓」です。伝説の詳細は長くなりますので割愛しますが、昔、TVの「まんが日本昔ばなし」では「猿神退治」と云う題名でアニメ化されて放送されました。駒ヶ根市(長野県)と磐田市(静岡県)は、この早太郎の縁で姉妹都市となっています。
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上穂(うわぶ)十一騎之碑。大阪冬の陣で、
大阪方の真田幸村に与(くみ)するため、この地(上穂=現在の駒ヶ根市西部一帯だった上穂郷のこと)を治める千村氏の家臣十一騎が密かに大阪城へ入城した。これが上穂十一騎で、有名な真田丸において奮戦し武功をあげたと伝えられている。夏の陣でも幸村に与するため再び大阪城へ入城、幸村に従い、道明寺の戦いでは伊達政宗軍と奮戦、翌日の天王寺口の戦いでは徳川本隊に突入、本多忠朝軍と果敢に戦うも、幸村以下、上穂十一騎は悉く戦死したと伝えられています。十一騎は今、故郷の寺の静かな森の中に祀られています。

本日の池山登山の歩程は 8.8km でした。夕刻、駒ヶ根インターから高速に乗り、21時過ぎ無事帰宅しました。翌21日未明からは、全国的に台風並みの豪雨と強風に見舞われ、1日早く帰って大正解でした。
池山で出会った花は後日に。