入笠山、池山で出会った植物たちから、自分の好き勝手にピックアップした植物たち、その2です。
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イチヨウラン(一葉蘭)。ラン科イチヨウラン属の多年草。全国の亜高山帯に生息します。全国32都道県でRDBに指定されている希少種です。どんな花が見られるか半信半疑のなかでの池山登山での一番の出会いでした。花期は5-7月、花茎は直立して高さ10-20cmになり、花茎の先に1個の花をつけます。緑色の萼片と側花弁には、暗紫色の 斑点があり、ソバカス美人とも呼ばれるそうです。シュンランの花になんとなく似た感じです。
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一葉蘭‥正しくはイチヨウランですが、ひと・は・らん、ひとつ・ば・らん、とも呼ばれます。葉は卵円形で根茎に一枚しか付かないのが名前の由来となっています。
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一種一属で日本特産の固有種です。静かな山の中でひっそりと咲いていました。元気で生き延びてほしい。
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ササバギンラン(笹葉銀蘭)。ラン科キンラン属の多年草。全国の山地の樹林下に生息します。
花期は5-6月で、白色の花を穂状花序に数個つけます。
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葉が笹の葉に似ているのが名前の由来です。ギンランに
似ていますが、ギンランは葉より花序が高くなりますが、ササバギンランは花序より葉が高い位置にくるか同じ高さくらいとなります。また、ギンランより全体に大型です。
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全国19都県でRDBに指定されている希少種です。
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シロバナノヘビイチゴ(
白花の蛇苺)。バラ科オランダイチゴ属の多年草。日本では本州中部地方以北、宮城県あたりまでの亜高山帯の日当たりの良い草地に生息します。花がとても可愛いです。
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葉は3小葉でくっきりとした葉脈が見られます。 実は熟すると、通常のイチゴのように赤く垂れ下がり、食用も可で美味しいそうです。一般にヘビイチゴ類の果実は味がまずくて食用には適しませんが、シロバナノヘビイチゴは例外のようです。
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タニギキョウ(谷桔梗)。全国の山地の渓流傍や湿気の多い場所に生息します。
春から夏にかけて葉柄の基部から花茎が出て、上に伸び出し、その先端で上向きに白い5弁花を1輪だけつけます。
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ヤグルマソウ(矢車草)。ユキノシタ科ヤグルマソウ属の多年草。根出葉は
5枚の小葉からなる掌状複葉で、葉柄は50cmにも達します。小葉は倒卵形で先端が3-5浅裂します。この小葉の構成が、端午の節句の鯉幟(こいのぼり)にそえる「矢車」に似ていることが名前の由来です。
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花期は6-7月で、先端に円錐状の花序をつけます。花弁はなく、花弁にみえる萼裂片は長さ2-4mmで、ふつう5-7個あり、はじめ緑白色で、のちに白色に変わります。
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ユキザサ(雪笹)。ユリ科マイヅルソウ属の多年草。全国の山地の落葉広葉樹林下に生息します。
花期は5-7月で、茎先に円錐花序をつけ、白い小さな両性花を多数つけます。花びらもオシベも純白で、まるで雪の結晶のように見えたことが名前の由来です。
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薄暗い林の中でヒッソリと咲く白い花は、ネーミングの通り美しく見えます。若い芽は山菜として重宝されるそうですが、食べずに花を愛(め)でたいものです。
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ギンリョウソウ(
銀竜草)。ツツジ科ギンリョウソウ属の多年草。別名はユウレイソウ(幽霊草)で、腐生植物としては最も有名なものの一つです。4-8月頃に地下から花茎を伸ばし、最大約15cmほどまで伸びます、色素は無く全体が透けた白色ですが、花が咲くと柱頭はブルーです。
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池山の山道は、数え切れないほどのギンリョウソウの世界でした。これだけの多くの群生を見たのは初めてでした。
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ズダヤクシュ(喘息薬種)。ユキノシタ科ズダヤクシュ属の多年草。全国の亜高山帯の森林下に生息します。日本物産志(1872)には「山民の方言に、喘息をズダと称す。此草喘息を治するに偉効果あるを以って、ズダ薬種の名ありと云う」という記述があります。ズダは長野県の方言だそうです。古くから民間薬として、セキ止めに用いられました。
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6-8月に総状花序をなし、白色花が下向きに開きます。
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この花も池山登山道では良く見られました。有名な山へ行くのは勿論楽しいですが、こうした無名に近い登山客の殆どいない山で、数多くの山野草、とりわけ色々なラン科の花と出会えたことはとても嬉しいことでした。