足の治療終了後はリハビリを兼ねて、サブ・ホームグランドとも云うべき生駒山系などで軽く足慣らしを続けてきました。ハイキング程度の軽登山なら行けるのではと、先般、信州二山へテスト歩きに行きました。ゆっくりとした歩きでしたが、なんとか予定通り歩けましたので、1年ぶりに山の会の例会に出席することにしました。
★木津川 山の会7月例会 「ポンポン山」 7/2
ポンポン山は、北摂山系(兵庫県
南東部から大阪府北部、京都府南西部に広がる山地)に属する山で、京都府と大阪府との府境に位置する、標高678.8mの山です。一帯は東海自然歩道が通っていて、京阪神のハイカーに親しまれています。ポンポン山と呼ばれたのは明治以降で、江戸時代までは 加茂勢山(かもせやま) と呼ばれていました。ポンポン山の由来は色々あるそうですが、「頂上に近づくにつれて足音がポンポンとひびく」と云うのが一般的な説となっています。その原因については、山頂近くの石灰岩の切り出し場所が影響しているとか、地下に鍾乳洞があり音が響いているとか、あるいは山の地層の一部に空洞があるのではないか、など諸説があります。ただ、本日歩いたコース中や山頂では、そのような音を感じた場所はありませんでした。
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今日は京都府(京都市西京区)側から登り、大阪府(高槻市)側に下山します。JR京都線の向日町駅からバスに乗り換え、終点の善峰寺(よしみねでら)で下車。準備を整えたあと、9時15分スタートです。
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バス停から善峰寺へ向う上り道の途中にポンポン山への登山分岐点があります。
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切り立った山の斜面を縫うように、歩き始めは、しばらく無駄口をたたきながら登っていきます。
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しかし、次第に口数も減り、樹林帯では倒木や木の根っこに注意しながら、ただひたすら登るだけです。
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少し樹林が開けた 善峰寺展望所 で小休止です。北方に 小塩山(おしおやま)頂上のアンテナ群 が見えていました。小塩山は、京都府下では有数の、早春のカタクリとギフチョウの観察地です。
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10時25分、釈迦ヶ岳・頂上 に到達ですが、展望は全くききません。三角点情報‥点名:善峰、等級:3等、標高:630.99m。
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杉谷分岐点。東海自然歩道の標識を確認しながら進んでいきます。
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11時25分、ポンポン山頂上 に到達です。三角点情報‥点名:加茂勢山、等級:2等、標高:678.82m。高槻市内方面がうっすらと見えていましたが、展望は今ひとつでした。よく整備された山頂広場で早めの昼食となりました。
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頂上周辺2ヶ所で ササユリ が咲いていました。いずれも保護のため周囲はネットが張られていました。今回は余り花とは出会えず、ササユリ以外の花は、ミゾホオズキ、ツルアリドオシ、リョウブくらいでした。ヒメシャラの大きな木があったのですが、まだ蕾状態でした。
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下山は東海自然歩道を高槻市側へと下ります。よく踏み固められた尾根筋を歩き‥
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途中の 天狗杉 で小休止です。高槻市の古木100選の一つです。高さは20m、樹齢300-330年ほどです。2本揃って並んでいるので夫婦杉とも呼ばれています。
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山の斜面をトラバースし‥
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13時10分、山の中腹にある 天台宗・本山寺(ほんざんじ) に到着。京都の鞍馬寺、奈良の朝護孫寺と並んで、日本三毘沙門天と呼ばれています。ゴールのバス停までは、まだ先が長いのですが、「1本道なので道に迷うこともないので、足の早い人や遅い人、それぞれマイ・ペースで下山して下さい」と、ここで解散となりました。
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ここからの下山道は本山寺の参道となっています。途中で見た 勧請掛(かんじょうがけ)です。この勧請掛は、
縄に12束の樒(しきみ)を結びつけたもので、天神地神を勧請する(お呼びする)ものであり、これより奥は神域であることを意味します。また、この注連縄12筋の長短を以って翌年の農作物の出来などを暗示するものとして参詣されるそうです。
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神峯山寺(かぶさんじ)に到着。神峯山寺は天台宗に属し、役の行者小角が開山した修験道・山岳信仰の場でした。先ほどの本山寺は、この神峯山寺の奥之院とも云われていますが、本山寺の縁起によれば、神峯山寺とは別寺とされていて、その関係は明確ではありません。
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14時20分、原立石(はらたていし)バス停に到着、ゴールとしました。バス停近くにある 牛地蔵 です。牛地蔵は、京坂越えの運搬に使われた牛を労(ねぎら)うために、天保4年(1833)に地元の人々により祀られたと云われています。ここからバスに乗り、JR高槻駅に出て、先着組と合流して、駅前の居酒屋でお疲れさん会となりました。本日の歩程 11.4km でした。
 リハビリ・ウォークなどでは、ゆっくりと写真を撮ったり、歴史遺跡を眺めたり、自由にコースを変更したり、小休止をとったりしながら歩いてきました。しかし、団体行動では、決められたコースを決められた時間に沿って歩くことが求められますので、久しぶりに参加した今回は、結構「せわしい・しんどい」感じが否めませんでした。もう自分の身体が鈍(なま)ってしまって、規律正しい歩きに対応できなくなっているのかもしれません。