地元をウォーク中に出会った夏の山野草たち、その②です。
tutiakebi01
ツチアケビ(土木通、土通草)の果実。ラン科ツチアケビ属の腐生植物で日本固有種。先月、他所で黄金色に輝く花を見たばかりですが、一ヶ月も経たぬ間に、当地の山で真っ赤に熟し始めた果実に遭遇しました。
tutiakebi02
緑濃い山中で、背丈が 50-100cm 程もある大きな、真っ赤なツチアケビの果実は、いやでも目立ちます。当地には過去、20株以上 大群生していた場所があったのですが、4年ほど前に周囲の樹木等の伐採により消滅してしまいました。もはや地域としては全滅してしまったと思っていたのですが、数年ぶりに新たな場所で遭遇しました。
tutiakebi03
果実は、「赤いバナナ状」とか「ウィンナーソーセージ状」と、例(たと)えられることが多いです。花といい、果実といい、一度見たら忘れることのない特異な植物で、全国17都府県でRDBに指定されており、京都府でも準絶滅危惧種に登録されています。京都府でのRDB選定理由には「
腐生植物のため保全や移植が難しく、近年未熟な植物体や開花した花がシカ(鹿)に食べられる被害も見受けられる。種子ができないことになり、個体の更新が難しい」と記されています。なんとか生息環境の保全に留意していきたいものです。
ubayuri01
ウバユリ(
姥百合)。ユリ科ウバユリ属の多年草。関東以西の山地に生息します。芽生えの頃から大きな葉を展開し、成長すると茎は1m前後にもなりますので、心無い人たちに茎を叩き折られたり、草刈りに遭ったりして、立派に成長して開花するのはごく一部です。大きな葉も、花が咲く頃には葉がなくなる(=歯がなくなる)ので、姥(うば)ユリと名付けられました。
hanahama_senburi
最近の外来種を2つ。ハナハマセンブリ(花浜千振)。リンドウ科シマセンブリ属の一年草。原産地は地中海沿岸です。
biroudo_mouzuika
ビロードモウズイカ(
ビロード毛蕋花)。ゴマノハグサ科モウズイカ属の二年草。欧州原産で、日本全国に蔓延しています。当地ではハナハマセンブリと共に、3年くらい前にはよく見られましたが、今では両者共に気を付けて探さなければならないほど自然淘汰(?)されたようです。
hiyodoribana
ヒヨドリバナ(
鵯花)。キク科ヒヨドリバナ属の多年草。ヒヨドリが鳴く頃に開花するのが名前の由来となっていますが、ヒヨドリって一年中、ピーピー(ヒーヨ、ヒーヨ)とうるさく鳴きまくっていると思うのですが‥この時期に特によく鳴くのでしょうか?
suberihiyu01
スベリヒユ(
滑莧)。スベリヒユ科スベリヒユ属の多年草。多肉植物であり、同属にはマツバボタンなどがあります。昔から食用にされていて、茹でておひたしににすると美味しいそうです。茹でると粘液が出るので、それがスベリヒユの名前の由来となっています。何故か花を咲かす株は限られていて、しかも午前中の涼しい間だけしか開花せず、昼過ぎには萎んでしまいますので、花を見る機会が少ない植物です。
kusanemu
クサネム(
草合歓)。マメ科クサネム属の一年草。全国の田んぼや河川敷に生息します。花のあとに出来る種子が、稲刈りで収穫した玄米に混ざると、米の等級が落ちて価格下落の原因となるので、農家には嫌われモノの水田雑草です。
mehajiki
メハジキ(目弾き)。シソ科メハジキ属の一年草。背丈は1mを越えるものもあり。
全国の道端や荒れ地に生えます。全草を乾燥させたものは生薬として用いられ、婦人科疾患に適応することから、「母を有益にする草」ということで、益母草(やくもそう)と呼ばれます。
yabu_myouga
ヤブミョウガ(藪茗荷)。ツユクサ科ヤブミョウガ属の多年草。関東以西の暖地の林縁などに生えます。
花が終わると直径 5mm 程の丸い実を付け、最初は緑色ですが、熟すと濃い青紫色になって仲々美しい実です。