早いものでお盆も過ぎて暦の上ではもう晩夏です。この時期の野草たちです。
キツネノカミソリ(狐の剃刀)。ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草で有毒植物です。北海道を除く全国の明るい林床や林縁に自生します。8月の中旬(お盆)を過ぎる頃に、地中から花茎だけを伸ばして、茎先に幾つかの橙色の花を咲かせます。
キツネノカミソリ(狐の剃刀)。ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草で有毒植物です。北海道を除く全国の明るい林床や林縁に自生します。8月の中旬(お盆)を過ぎる頃に、地中から花茎だけを伸ばして、茎先に幾つかの橙色の花を咲かせます。
花が咲く時には葉がないことや、花茎の出方などは、ヒガンバナと全く同じです。ヒガンバナと異なるのは花の形と、花や葉を付ける時期の違いです。お盆の頃に咲くキツネノカミソリ、お彼岸の頃に咲くヒガンバナです。
春(3月)に撮ったキツネノカミソリの葉。早春に芽を出したキツネノカミソリの葉は、薄くて平べったい感じです。これが昔のニホンカミソリ(日本剃刀)の形に似ているので、山で狐(キツネ)が使う剃刀と云う連想から、この名前になったと云う説があります。また、キツネには「毒」あるいは「嫌な物」という意味もあるそうで、毒草には、しばしばキツネの名がかぶせられる事があります。ユリに似た可愛らしい花です。この花を見ると、もうすぐ秋だなぁと思うと、少し元気も出てきます。
キツネの植物を幾つか。キツネノボタン(狐の牡丹)。キンポウゲ科キンポウゲ属の多年草で有毒植物です。全国の湿り気のある場所に生息します。花期は長く、4月頃から8月頃まで咲いています。花は黄色の5弁花です。 訂正:ダイコンソウ(大根草)です。バラ科ダイコンソウ属の多年草。
キツネノボタンは実の形から、コンペイトウグサとも呼ばれます。果実は集合果で、角状の突起各々が1つの実で、先端は鈎状に曲がっています。名前の由来も、花が牡丹に似ている毒草と云うことらしいです。 訂正:ダイコンソウの実です。
キツネノマゴ(狐の孫)。キツネノマゴ科キツネノマゴ属の一年草。本州以南の道端などに普通に見られます。名前の由来はよく分かっていません。花の咲いたあとに伸びる花序がキツネの尻尾のように見えるとか、花の形がキツネの顔を思わせるとか云われていますが、はっきりしません。仮にキツネの何かに見えたとしても、「孫」とは一体どういう意味なのでしょう?
オミナエシ(女郎花)。オミナエシ科オミナエシ属の多年草。全国の日当たりの良い草地に生えます。茎の上部で枝分かれをして、散房花序を出し、小さな黄色い5弁花を沢山咲かせます。
オミナエシは、万葉の昔より日本人に愛されてきた花で、秋の七草の一つです。
オトコエシ(男郎花)。オミナエシ科オミナエシ属の多年草。全国の日当たりのよい山野に生えます。名前の由来は、オミナエシと対比させて付けられたもので、花の色が白く地味で、茎や葉はオミナエシより大きく、男性的な感じがするというところからきています。オミナエシは黄色い花が美しいので植栽されていることも多いのに対し、オトコエシは見栄えがしないので植栽されることも殆どなく、山で野生種を探すしかなく、見ることが少ない花です。
ノアズキ(野小豆)。マメ科ノアズキ属のツル性多年草。花は黄色の蝶形花で、葉は3枚の小葉からなります。
ヒレタゴボウ(鰭田牛蒡)。アカバナ科チョウジタデ属の一年草。アメリカ原産の水田雑草です。在来種のチョウジタデよりも花が大きくて見栄えがします。別名はアメリカミズキンバイ(亜米利加水金梅)。
イヌホオズキ(犬酸漿)の実。ナス科ナス属の多年草。全国の道端や野原に生えます。花はアメリカイヌホオズキなどと良く似ていますが、実になると、アメリカイヌホオズキは艶のある(光沢のある)黒い実となりますが、イヌホオズキは写真のように、艶がない黒い実となります。
イヌホオズキの花の葯は、アメリカイヌホオズキよりも長くて太いです(見慣れてくると分かりやすいです)。
ヌスビトハギ(盗人萩)。マメ科ヌスビトハギ属の多年草。全国の森林などの林縁に生息します。背丈も低く、花も小さくて白っぽくて貧弱です。良く似たアレチヌスビトハギは、背丈も高く、花も大きくて赤みも強くて華やかです。
アメリカネナシカズラ(亜米利加根無葛)。ヒルガオ科ネナシカズラ属のツル性一年草で北米原産。他の植物に吸盤で絡みついて生長する寄生植物で、葉緑素を持たず、葉も退化していてありません。ツルは細くて黄色で、細いラーメンの麺をばらまいたように見えます。花期は7-10月なので、花を探したのですが、まだ蕾も出来ておらず、開花まで時間がかかりそうでした (これでは、花が咲くまでに草刈りに遭いそうです)。
春(3月)に撮ったキツネノカミソリの葉。早春に芽を出したキツネノカミソリの葉は、薄くて平べったい感じです。これが昔のニホンカミソリ(日本剃刀)の形に似ているので、山で狐(キツネ)が使う剃刀と云う連想から、この名前になったと云う説があります。また、キツネには「毒」あるいは「嫌な物」という意味もあるそうで、毒草には、しばしばキツネの名がかぶせられる事があります。ユリに似た可愛らしい花です。この花を見ると、もうすぐ秋だなぁと思うと、少し元気も出てきます。
キツネの植物を幾つか。
キツネノマゴ(狐の孫)。キツネノマゴ科キツネノマゴ属の一年草。本州以南の道端などに普通に見られます。名前の由来はよく分かっていません。花の咲いたあとに伸びる花序がキツネの尻尾のように見えるとか、花の形がキツネの顔を思わせるとか云われていますが、はっきりしません。仮にキツネの何かに見えたとしても、「孫」とは一体どういう意味なのでしょう?
オミナエシ(女郎花)。オミナエシ科オミナエシ属の多年草。全国の日当たりの良い草地に生えます。茎の上部で枝分かれをして、散房花序を出し、小さな黄色い5弁花を沢山咲かせます。
オミナエシは、万葉の昔より日本人に愛されてきた花で、秋の七草の一つです。
オトコエシ(男郎花)。オミナエシ科オミナエシ属の多年草。全国の日当たりのよい山野に生えます。名前の由来は、オミナエシと対比させて付けられたもので、花の色が白く地味で、茎や葉はオミナエシより大きく、男性的な感じがするというところからきています。オミナエシは黄色い花が美しいので植栽されていることも多いのに対し、オトコエシは見栄えがしないので植栽されることも殆どなく、山で野生種を探すしかなく、見ることが少ない花です。
ノアズキ(野小豆)。マメ科ノアズキ属のツル性多年草。花は黄色の蝶形花で、葉は3枚の小葉からなります。
ヒレタゴボウ(鰭田牛蒡)。アカバナ科チョウジタデ属の一年草。アメリカ原産の水田雑草です。在来種のチョウジタデよりも花が大きくて見栄えがします。別名はアメリカミズキンバイ(亜米利加水金梅)。
イヌホオズキ(犬酸漿)の実。ナス科ナス属の多年草。全国の道端や野原に生えます。花はアメリカイヌホオズキなどと良く似ていますが、実になると、アメリカイヌホオズキは艶のある(光沢のある)黒い実となりますが、イヌホオズキは写真のように、艶がない黒い実となります。
イヌホオズキの花の葯は、アメリカイヌホオズキよりも長くて太いです(見慣れてくると分かりやすいです)。
ヌスビトハギ(盗人萩)。マメ科ヌスビトハギ属の多年草。全国の森林などの林縁に生息します。背丈も低く、花も小さくて白っぽくて貧弱です。良く似たアレチヌスビトハギは、背丈も高く、花も大きくて赤みも強くて華やかです。
アメリカネナシカズラ(亜米利加根無葛)。ヒルガオ科ネナシカズラ属のツル性一年草で北米原産。他の植物に吸盤で絡みついて生長する寄生植物で、葉緑素を持たず、葉も退化していてありません。ツルは細くて黄色で、細いラーメンの麺をばらまいたように見えます。花期は7-10月なので、花を探したのですが、まだ蕾も出来ておらず、開花まで時間がかかりそうでした (これでは、花が咲くまでに草刈りに遭いそうです)。
コメント
コメント一覧 (6)
先日やや艶のある実をつけたイヌホオズキの仲間に出会いました。
アメリカのように艶があるというのではなく、かといって艶がないとも言えません。
オオイヌホオズキというのがあるようなので、これも同定に至らずお蔵入りになってます(◞‸◟)
コメント有難うございます。
キツネノカミソリを真似た園芸種・タヌキノカミソリなんてものもありますが、ヒガンバナ・タイプよりは分かりやすい花です。
イヌホオズキは色々種類があるようですね。当地にはお馴染みのものが多いので迷うことが少なくて助かっています。
以前見たところで今年もと思い探しても見つからなかったのは
そのためなんですね。
コメント有難うございます。
当地でもアメリカネナシカズラが見られる所は何ヶ所かあるのですが、定点地で見られるのは1ヶ所(河川敷)だけで、あとは年によって色々変動しています。今回の場所は2年ぶりに昔見かけた所で成長していました。アメリカネナシカズラは種子の状態では50年以上生存できるそうですから、落ちた種子が1-2年で発芽しなくても、再び出てくる可能性は大です。
コメント有難うございます。
我々の体感温度以上に、植物の体内時計は正確のようですね。お盆を過ぎると、もう秋の草花が色々見られるようになってきました。
キツネノカミソリは貴ブログで見せてもらい、当地で探したのですが、どこも草刈りに遭っていて見られず、隣町へ行って咲いているのを確認して来ました。