梅雨期での束の間のウォークや散策で出会った花たちです。
キヌガサタケ(衣笠茸)。スッポンタケ科スッポンタケ属のキノコの一種。全国に分布します。梅雨時期および秋に、特に竹林を好んで発生することで知られていますが、広葉樹の林内にも発生するようです。この日は昨日までの雨も止み、朝から晴模様。これはひょっとすればと、淡い期待をもって、探しに行ってみました。予感的中で、真っ白なレースをまとったキヌガサタケが1つだけでしたが発生していました。カサの内側から伸びた白いレース状のものは地面まで達しており、キヌガサタケが「キノコの女王」と呼ばれる所以にもなっています。
キヌガサタケ(衣笠茸)。スッポンタケ科スッポンタケ属のキノコの一種。全国に分布します。梅雨時期および秋に、特に竹林を好んで発生することで知られていますが、広葉樹の林内にも発生するようです。この日は昨日までの雨も止み、朝から晴模様。これはひょっとすればと、淡い期待をもって、探しに行ってみました。予感的中で、真っ白なレースをまとったキヌガサタケが1つだけでしたが発生していました。カサの内側から伸びた白いレース状のものは地面まで達しており、キヌガサタケが「キノコの女王」と呼ばれる所以にもなっています。
上から見たキヌガサタケ。傘は釣鐘型で直径は2-3cm程、てっぺん部分に白色の環状の輪があり、そこに胞子孔が開いています。表面はやや細かい網目状で、チョコレート色のグレバ(胞子を形成する部分)で覆われています。グレバは強烈な悪臭を放ち、この臭いで呼び寄せたハエなどに胞子を運んでもらうと云う役目を持っています。このキヌガサタケは芽生えたばかりで、まだ数匹の小さな蝿が来ていただけですが、時間と共に蝿や虫たちで黒山の虫だかりになります。昔から中国やフランスでは高級食材として利用され、栽培も行われてきました。自然下では、出現する時期や場所などが不定なので、ある程度エイヤーッの勘まかせで探しに行くか、山歩きなどでの偶然の遭遇を楽しんでいます。
ネムノキ(合歓木)。マメ科ネムノキ属の落葉樹。本州以南に生えます。夜になると葉が閉じます(就眠運動)。昼は咲き 夜は恋ひ寝(ぬ)る 合歓木(ねぶ)の花 君のみ見めや 戯奴(わけ)さへに見よ" 紀女郎<万葉集>
ナツフジ(夏藤)。マメ科フジ属のツル性落葉樹。関東以西の山地の林縁などの日当たりのよい場所に生えます。花期は7-8月で、総状花序を垂れ下げて、淡緑白色ないし淡黄白色の蝶形花を咲かせます。
アカメガシワ(赤芽柏)。トウダイグサ科アカメガシワ属の落葉樹。本州以南の山野に生えます。新芽が鮮紅色を帯びること、葉が柏のように大きくなることが名前の由来です。日当たりを好み生長が早く、空き地などにいち早く芽を出すパイオニア植物です。
ナンキンハゼ(南京櫨)。トウダイグサ科ナンキンハゼ属の落葉樹。原産は中国で、ハゼノキの代わりに蝋(ろう)をとる材料として植えられました。現在では秋の紅葉が素晴らしいので、公園や街路樹としてよく見られます。奈良公園では鹿の忌避植物(鹿が食べない植物)として、アセビと共に沢山植えられています。花期は6月頃で、オバナは総状花序で、その葉腋にメバナを付けます。
リョウブ(令法)。リョウブ科リョウブ属の落葉樹。全国の山地に普通に見られます。この葉の若葉は食用可なので(但し美味しくはないそうです)、昔は飢饉に備えて、農民たちに命令して植えさせたので「令法」と云う名前です。新葉を湯がいて乾燥させ、救荒食物として貯蔵させたと、植物の先生に昔、聞いたことがあります。
エゴノネコアシ。 エゴノキの実 と一緒に見られる虫こぶです。猫の足のようにも見えるのが名前の由来です。今の感覚では小さなバナナのようにも見えます。これを作ったのは、エゴノネコアシアブラムシと云う虫で、7月頃には翅のあるアブラムシに羽化し、房を割って飛び出していきます。
イワガラミ(岩絡み)。アジサイ科イワガラミ属のツル性落葉樹。全国の山地の岩崖や高木に絡み付いています。葉には葉柄があり、枝に対生し、形は広卵形で10cmほど、葉の先端は尖り、縁の鋸歯はまばらになる。花期は6-7月で、花序の中心部の両性化のまわりに、白色の装飾花(萼片)が1枚だけ付いています。
よく似たアジサイ科のツル性落葉樹・ツルアジサイ(蔓紫陽花)との違いは、ツルアジサイの装飾花(萼片)は、4枚で葉の鋸歯が細かいところです。
マタタビ(木天蓼)。マタタビ科マタタビ属のツル性落葉樹。全国の山地の林縁に生えます。雌雄異株で、開花期には、虫たちに受粉を手伝ってもらうため、葉が白くなってサインを送ります。
マタタビの正常な実。マタタビの果実には2種類あって、写真のドングリ型と云うか砲弾型の果実が、本来の果実で 天木実(てんもくじつ)と呼ばれています。
マタタビの異常な実。もう1種類の実は、写真のように果実の表面がデコボコになったカボチャ型のもので、木天蓼(もくてんりょう)と呼ばれます。これは花の子房にマタタビアブラムシが産卵したために、果実が異常発育した虫こぶです。2種類の果実は、どちらも生薬として重宝されますが、普通の果実よりも虫こぶになった果実の方が、薬効が高く、値段も高いそうです。
ネムノキ(合歓木)。マメ科ネムノキ属の落葉樹。本州以南に生えます。夜になると葉が閉じます(就眠運動)。昼は咲き 夜は恋ひ寝(ぬ)る 合歓木(ねぶ)の花 君のみ見めや 戯奴(わけ)さへに見よ" 紀女郎<万葉集>
ナツフジ(夏藤)。マメ科フジ属のツル性落葉樹。関東以西の山地の林縁などの日当たりのよい場所に生えます。花期は7-8月で、総状花序を垂れ下げて、淡緑白色ないし淡黄白色の蝶形花を咲かせます。
アカメガシワ(赤芽柏)。トウダイグサ科アカメガシワ属の落葉樹。本州以南の山野に生えます。新芽が鮮紅色を帯びること、葉が柏のように大きくなることが名前の由来です。日当たりを好み生長が早く、空き地などにいち早く芽を出すパイオニア植物です。
ナンキンハゼ(南京櫨)。トウダイグサ科ナンキンハゼ属の落葉樹。原産は中国で、ハゼノキの代わりに蝋(ろう)をとる材料として植えられました。現在では秋の紅葉が素晴らしいので、公園や街路樹としてよく見られます。奈良公園では鹿の忌避植物(鹿が食べない植物)として、アセビと共に沢山植えられています。花期は6月頃で、オバナは総状花序で、その葉腋にメバナを付けます。
リョウブ(令法)。リョウブ科リョウブ属の落葉樹。全国の山地に普通に見られます。この葉の若葉は食用可なので(但し美味しくはないそうです)、昔は飢饉に備えて、農民たちに命令して植えさせたので「令法」と云う名前です。新葉を湯がいて乾燥させ、救荒食物として貯蔵させたと、植物の先生に昔、聞いたことがあります。
エゴノネコアシ。 エゴノキの実 と一緒に見られる虫こぶです。猫の足のようにも見えるのが名前の由来です。今の感覚では小さなバナナのようにも見えます。これを作ったのは、エゴノネコアシアブラムシと云う虫で、7月頃には翅のあるアブラムシに羽化し、房を割って飛び出していきます。
イワガラミ(岩絡み)。アジサイ科イワガラミ属のツル性落葉樹。全国の山地の岩崖や高木に絡み付いています。葉には葉柄があり、枝に対生し、形は広卵形で10cmほど、葉の先端は尖り、縁の鋸歯はまばらになる。花期は6-7月で、花序の中心部の両性化のまわりに、白色の装飾花(萼片)が1枚だけ付いています。
よく似たアジサイ科のツル性落葉樹・ツルアジサイ(蔓紫陽花)との違いは、ツルアジサイの装飾花(萼片)は、4枚で葉の鋸歯が細かいところです。
マタタビ(木天蓼)。マタタビ科マタタビ属のツル性落葉樹。全国の山地の林縁に生えます。雌雄異株で、開花期には、虫たちに受粉を手伝ってもらうため、葉が白くなってサインを送ります。
マタタビの正常な実。マタタビの果実には2種類あって、写真のドングリ型と云うか砲弾型の果実が、本来の果実で 天木実(てんもくじつ)と呼ばれています。
マタタビの異常な実。もう1種類の実は、写真のように果実の表面がデコボコになったカボチャ型のもので、木天蓼(もくてんりょう)と呼ばれます。これは花の子房にマタタビアブラムシが産卵したために、果実が異常発育した虫こぶです。2種類の果実は、どちらも生薬として重宝されますが、普通の果実よりも虫こぶになった果実の方が、薬効が高く、値段も高いそうです。
コメント
コメント一覧 (6)
キヌガサタケもまだ縁がありません。
そのほかの花もほとんど縁がないものばかりです。
コメント有難うございます。
私も今年は、早く行きすぎて、そうこうしているうちに忘れてしまって、マタタビの花を見損ないました。実が沢山出来ていましたので、花も沢山咲いたと思います。キヌガサタケは梅雨期に良く見られますので、雨の後の腫れ日を狙って行きました。1つだけでしたが的中でした。
コメント有難うございます。
マタタビの花を今年は見逃してしまいましたが、実は豊作のようです。一度実を拾ってきてマタタビ酒を作ってみようと思うのですが、何をしても上手く行かないので、無駄な抵抗は止めておこうと、すぐ気持ちが変わってしまいます。
コメント有難うございます。
キヌガサタケは丁度今頃が時期なので機会を伺っていました。このキヌガサタケは翌日には姿・形もなくなっていて、地面に丸い穴があいてましたので、誰かが盗掘したものと思われます。食用に採ったのかもしれませんが、情けないことです。多分、来年はこの辺りには出ないかも知れません。