近くの木津川の堤防や河原を散策した時に出会った花たちです。
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カワラマツバ(河原松葉)の花。アカネ科ヤエムグラ属の多年草。全国の堤防の矩面や畦道の路傍などに生えます。花期は6-8月で、茎の先や葉腋に直径約3mmほどの白色の4ないし5弁花を多数まとめて咲かせます。小さい花ですが泡のように盛り上がって咲きますので、よく目立ち豪華に見えます。
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カワラマツバの葉。草丈は30-80cmほど、葉は柔らかく、茎には細毛が生えていますが刺はありません。葉は松葉のように細く(名前の由来)、長さは2-3cmの線形で、8-10本が輪生して付きます。
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ノアザミ(野薊)。キク科アザミ属の多年草。アザミ属は分布域の狭い地域固有種が多い中で、ノアザミは本州・四国・九州と分布域が広く、花も5月頃から咲き出す「春咲き」の特徴を持っています。花期は8月頃迄ですが、まれに10月頃まで咲いていることもあります。
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カワラナデシコ(河原撫子)。私の大好きな花の一つですが、当地でも見られる所がどんどんと少なくなっています。木津川の堤防で見たのは今回が初めてで、ちょっと嬉しくなりました。
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ヒルガオ(昼顔)。ヒルガオ科ヒルガオ属のツル性多年草。全国の日当たりの良い野原や道端に生えます。木津川の堤防にはヒルガオが蔓延しています。
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アキカラマツ(秋唐松)。キンポウゲ科カラマツソウ属の多年草。全国の日当たりの良い草原や丘陵地に生えます。初夏から秋にかけて、カラマツの葉を思わせる黄緑色の小さな花を枝先に群がるように咲かせることから、「秋カラマツ」の名が生まれたとされます。
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背丈は60-130cmほど。茎は直立し上部で枝分かれします。葉は互生で3出複葉。小葉は円形・広卵形・扇形など様々で、先端は2-3裂します。新芽の頃より葉がとても可愛いです。
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クルマバナ(車花)。シソ科トウバナ属の多年草。全国の山野の日当たりの良い場所に生えます。茎先に花穂をつけ、数段離れて車状に仮輪をつけます(名前の由来)。
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花期は8-9月。萼は筒状2唇形で長さ7-8mm、まばらに開出毛があり通常紫色を帯びます。花冠は長さ8-10mm、オシベは4本で、下の2本は長く共に斜上します。
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オオニシキソウ(大錦草)。トウダイグサ科トウダイグサ属の北米原産の一年草。杯状花序は枝先にまばらにつき、苞葉が変化した杯に4個の黄緑色~赤色の腺体がつき、その周囲に花弁のように見える4個の白色~淡紅色の付属体があります。
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ガガイモ(蘿藦、鏡芋)。ガガイモ科ガガイモ属のツル性多年草。全国の日当たりの良い野原や道端に見られます。夏から秋にかけて、葉腋から出た集散花序に、淡紫色から白色の花を咲かせます。
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花冠は直径約1cmで5裂し、内側には長い毛が密生します。中心部にはずい柱があり、柱頭は長く花冠から突き出ています。仲々個性的な花です。日本神話では、スクナビコの神が天之蘿摩船(あまのかがみのふね)に乗って来ますが、この舟はガガイモの実を2つに割って作った舟でした。ガガイモはツル性で他の植物などに絡み付きますので、しばしば雑草刈りの対象となってしまい、ガガイモの果実を見る機会は余り多くはありません。
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センニンソウ(仙人草)。キンポウゲ科センニンソウ属のツル性常緑樹。全国の日当たりの良い山野や道端の低木林の林縁に自生します。花期は7-8月で、花びらは無く、白い4枚の花びらのように見えるのは萼片です。
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イシミカワ(石見川、石実皮)の若い果実。タデ科イヌタデ属のツル性一年草。全国の日当たりの良い、やや湿気のある場所に生えます。花後に付く5mm程の果実は熟して鮮やかな藍色となり、とても美しいです。
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イシミカワの花と葉。花と云っても殆ど開くことは無く、蕾のままで先端が少し穴のあくようになった時が開花です。特徴的な三角形の葉や、丸い托葉が茎を包み込む姿、茎と葉柄には多数の下向きの鋭いトゲ(逆刺)が生えるなど、仲々ユニークな植物ですが、トゲのあるツル植物と云うことで、これも雑草刈りの対象となってしまい、しばしば姿を消してしまいます。当地では減る一方だったのですが、今年はかなり復活気味だったので安心しました。
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カラスウリ(烏瓜)の果実。本当はカラスウリの幻想的な花を見たいのですが、足を骨折後は、夜間に里山へ花を見に行くのは危なくて、見に行くことが出来ません。昼間の萎んだ花々の中に、早くも果実が出来ていました。
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ノギク(野菊)。私にとって秋の野菊は、春の菫(スミレ)と同様に、いまだに殆どが見分けられずにいます。ヨメナだろうか、と迷っていてもラチはあきませんので、ノギクとして取り上げておきます。