音羽山へ登りに行った時に、山中の音羽山観音寺で多数の花を観賞させていただきました。ホトトギス類も沢山咲いていましたが、既にブログで取り上げましたので、ここでは除外し、それ以外の花から自分なりの独断と偏見でピックアップしてみました。
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ハガクレツリフネ(葉隠釣船)。ツリフネソウ科ツリフネソウ属の一年草。近畿地方以西の山地のやや湿った日陰に生える日本固有種です。花期は7-10月、花の色は淡い紅紫色の他にも、写真のように白色に近いものもあり、どちらにも濃紫色の脈状の班紋があります。
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ツリフネソウの距が渦状に巻き込むのに対し、ハガクレツリフネは距が曲がるだけで渦状には巻き込みません。
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ツリフネソウの花は葉の上に付くのですが、ハガクレツリフネの花は葉の下に隠れるように付くのが名前の由来です。近畿地方のRDB状況‥三重県:絶滅危惧Ⅱ類、和歌山県:準絶滅危惧種、滋賀県:要注目種。
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こちらは葉の上に花がつく ツリフネソウ(釣船草) で、花色も赤くて華やかで、よく目立ちます。ツリフネソウ科ツリフネソウ属の一年草。全国の山地の湿った場所に生息します。
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スズムシバナ(鈴虫花)。キツネノマゴ科イセハナビ属の多年草。近畿以西の山地の陰地に生えます。花期は9-10月で、枝先に3cm程の青紫色や白色の花を1個ないし数個つけます。花冠は5裂します。
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茎は直立し、草丈は20-80cmほど。葉は対生し葉身は4-10cmの広卵形で、先が尖り縁に粗い鋸歯があります。
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スズムシ(鈴虫)が鳴く頃に花が咲くのが名前の由来です。かつては スズムシソウとも呼ばれていた のですが、ラン科の植物にもスズムシソウと云うのがあって、スズムシバナに名前が変わったそうです。ランのスズムシソウは花の形が鈴虫に似ていますが、こちらは単に鈴虫がなく頃に咲くと云う理由だけでは改名も仕方ないですね。
近畿地方のRDB状況‥滋賀県:絶滅危惧Ⅰ類、京都府・兵庫県:絶滅危惧Ⅱ類。
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ダイモンジソウ(大文字草)。ユキノシタ科ユキノシタ属の多年草。全国に分布します。花期は7-10月で、
高さ5-40cmになる花茎を出し、集散花序に白色まれに淡紅色の花をつけます。
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こちらはピンク色のダイモンジソウです。
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リンドウ(竜胆) や‥
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フジバカマ(藤袴)などの秋の花の他にも‥
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ノカンゾウ(
野萓草)や‥
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カワラナデシコ(河原撫子)と云った夏の花たちも、まだ咲いていました。
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最後に、園芸種の花の中から、特に私が気に入ったものが、この フイリツユクサ(斑入り露草)です。
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見慣れたツユクサの花ですが、この縦縞のある葉は、なんとも粋でお洒落で、ちょっとした感動ものでした。