「山の辺の道」を歩いていて、濃いピンク色のとても可愛い花に出会いました。ウォーキングの道端に群落を作ってあちこちで咲いています。でも、今までに見たことがない花でした。これだけ蔓延していることを考えると、恐らく何年も前から住み着いていたに違いありません。早速、写真に収めて帰宅後調べてみましたが、一向に名前がわかりません。検索条件をいろいろ組み合わせてみても、全くヒットしません。道端にこんなに沢山あって目に付くような花が、どの図鑑にも載っていないし、山野草のHPやブログにも全く出ていないなんて、一体どうしたことでしょう。こうなれば、少なくとも山の辺の道を歩いた人なら目にしている筈ですので、その中の幾人かがブログで取り上げているかもしれないと思い、山の辺の道に関する記事を徹底検索しました。半日強の奮闘の末、ある人のブログに小さなそれらしき写真が出ているのを見つけました。「これや!この花やで!探していたのは!」嬉しくなって記事に目をやると、ヤワゲフウロとたった一言だけ名前が添えてありました。すぐに調べてみますと、1976年に北海道で発見された帰化植物でした(直後の1977年に大阪でも見つかりました)。果樹用の肥料に混ざってヨーロッパから入り込んできたそうで、大阪・泉南地方のミカン畑は今やすごい繁殖地だそうです。自生場所はまだ限られていますが、もう何年かすると全国で見られるのは間違いないでしょう。ヤワゲフウロ(柔毛風露)、茎や萼に柔らかい毛が生えているのが名前の由来です。花弁が深く切れ込んで10枚の花びらのように見えます。
少なくともアメリカフウロよりも、花は大きくて可愛くて、緑の若葉とピンクの花のコントラストが素敵で、道端を楽しく飾ってくれています。外来生物と目くじら立てて怒る理由もなさそうです。
コメント
コメント一覧 (2)
名前がわかって良かったですね。
分かった時の喜びは大きいですが、それまでの間は、ずっと気になっていますね。
コメント有難うございます。
名前がわかるまでが、ある意味、一番がんばっている時かも知れませんね。
手元の図鑑などでも、一番重宝しているのは、花や葉の色や形状から調べるタイプのものです。ヤワゲフウウロは新顔でしたので、掲載されておらず、手がかりがなくて苦労しました。