アケビ(木通、通草) は、新芽の展開とほぼ同時に蕾をつけ花を咲かせます。この5枚葉のアケビの他にも、3枚葉のミツバアケビ(三つ葉木通)があり、いずれも雌雄同株ですが、花は別々の花を咲かせます(雌雄異花)。また、この2種の自然交雑種であるゴヨウアケビ(五葉木通)なるものもありあります。アケビはもともと葉は5枚なので、この雑種に何故わざわざ紛らわしいゴヨウ(五葉)なる名前を付けたのか理解しがたいです。しかもこの雑種は必ずしも葉が5枚とは限らず、3枚のものもあるので、ますます不可解な命名と云わざるを得ません。このため本来のアケビを(葉が5枚なので)ゴヨウアケビと呼んだり、表記したりする間違いも多く見られます。さて、秋に出来る果実は旧世代の人達や、地方で育った人達にとっては、懐かしい季節の味であり、故郷の味となっています。花は可愛くて個性があって大好きです。

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 アケビの雌花。アケビには花弁がなくカップ状の顎片の中心部から出ている6本のバナナのようなものがメシベです。受粉しやすいように先から粘着質の液体が出ています。

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 こちらはアケビの雄花。

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 新緑の若葉と淡紫色の白っぽく明るい花が魅力です。