日本酒は全国各地に、その土地その土地に育まれた銘酒が存在していて、優劣を付けることの愚かさは百も承知なのですが、何でもランキングをつけたがるのが凡人の常です。30年以上前のこと、会社仲間で自称「日本酒にうるさい連」15人ほどが、各自お薦めの清酒(一升瓶)を持ち寄って、一晩泊りがけで飲み会をしました。宴会の前のお遊びで、銘酒鑑評会をやろうということで、全員で銘柄を伏せた15種の味見をして、1位と思う銘柄の番号を投票しました。結果、越の寒梅などの当時評判の銘酒を差し置いて、圧倒的な得票を得たのは「御代栄(みよさかえ)」でした。御代栄ってどこの酒や?と持参した人に質問が集中します。その人の地元・滋賀県のお酒でした。そのとき以来、御代栄が好きになったのですが、今でもこれは地元でしか手に入らない、なかなか飲む機会の少ないお酒です(メールやFAXでは購入可能となりました)。ちなみに、その時、私は「越の寒梅」を持っていく予定だったのですが誰かとバッティングしそうだったので、他のメンバーが持って来そうにない酒、愛媛の「梅錦」だったか、山形の「出羽桜」のどちらかを持って行ったような気がします(うろ覚えです)。私が昔から好きだった日本酒は、「出羽桜」、「御代栄」、新潟の「八海山」、大阪池田の「呉春」などで、今も殆ど変わっていません
 その「御代栄」の蔵元を訪ねるイベント・ウォーキングがありましたので、友人と出掛けました。

★JRハイク 「旧東海道歴史街道を歩く 冬の酒蔵巡り」 2/11

 この企画は毎年行われているのですが、いつも日程が合わず見送ってきました。友人は一度参加したことがあって本日は二回目と言ってました。人気がある企画で、同じ日に同じ内容で、JR甲西駅をスタートするAコース、逆コースでJR石部駅からスタートするBコースがありますが、私達はAコースを選択しました。

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 Aコース集合地のJR草津線・甲西駅です。主催者の湖南市観光協会のスタッフさんの話ではA・Bコースとも、各250名づつの参加者だそうで、計500名程が集まりました。50人位で1グループとなって、時間をずらせながらスタートしていきます。

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 Aコースは、いきなり憧れの御代栄の蔵元・北島酒造さんを訪問します。

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 店頭にあった菰樽。

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 御代栄のいろいろな清酒を飲ませていただきました。どれも美酒で、久しぶりの味を堪能しました。塩ゆず酒と云うのもあって、通常のゆず酒とは一味違った特筆ものでした。女性に大うけしているリキュールだそうです。

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 私の今回のお薦め品は、「御代栄 今だけ こだけ 生原酒」でした。名前の通り、今だけここだけでしか入手できない限定酒で、アルコール度数も20度、760ml・1500円のものが、本日特別価格1000円でした。すぐに、これを2本と酒粕を買い求めました。商品はゴールのJR石部駅まで運んでもらい、そこで受け取れるようにしてもらいます。

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 いい気持ちになったあとは、石部方面に向かいます。今日は建国記念日で祝日です。このあたりは、どこの門前にも日の丸の国旗が掲げられていて、佳き昔の原風景を見せてもらいました。

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 向こうからBコースのグループの人たちが歩いてきて、すれ違いです。

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 石部老人福祉センターの部屋をお借りして、ここで昼食となりました。

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 昼食後は、目の前の竹内酒造さんを訪ねます。

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 ここでもタップリ試飲させていただき、最後は有料の熱燗酒と焼き鳥でしめました。

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 東海道五十三次の五十一番目「石部宿」のモニュメントです。この石部宿には、徳川幕府直轄と、膳所(ぜぜ)藩直轄の2つの本陣が置かれ、全盛期には216軒の商家と62軒の旅籠が軒を並べるほどに栄えました。

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 広重が紹介した石部宿の田楽茶屋です。

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 ここには、京いせや・こじまや・元いせやの3軒の代表的な田楽茶屋があったそうで、この田楽茶屋は平成14年、旧石部町制100周年記念事業として再現されたものです。

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 15時25分、ゴールのJR石部駅に到着です。購入した御代栄などを受け取り、帰途につきました。

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 コース概略:JR甲西駅(スタート)→北島酒造→旧東海道筋→石部老人福祉センター→竹内酒造→石部宿・田楽茶屋→JR石部駅(ゴール)。本日の歩程 8.9km でした。