最近出会った当地の花たち、木本編の続きです。

★アケビ3種

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 アケビ(木通、通草)の雌花。今回取り上げる三種ともに、アケビ科アケビ属のツル性落葉樹で、雌雄同株・雌雄異花です。アケビの雌花は、白色ないし淡紅色ですが、ここでは結構紅色が強く出ていました。花の中央には紫色のバナナ状のメシベがあり、柱頭の先には甘みを持った粘着性の液体が付いています。オシベの花粉がここに付着すると受粉が成立し、成長して果実となります。

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 アケビの雌花と雄花。アケビの特徴‥‥花は白ないし淡紅色、葉は5枚です。

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 ミツバアケビ(三葉木通、三葉通草)は、房状の花で、色は濃い紫色です。最上部にバナナ状のメシベを持つ雌花が付き、その下にブドウの房のように雄花が垂れ下がります。

Mituba_akebi02
 ミツバアケビの花と葉。ミツバアケビの特徴‥‥花は濃紫色、葉は3枚です。

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 ゴヨウアケビ(五葉木通、五葉通草)の花。ゴヨウアケビは、アケビとミツバアケビとの交雑種です。花はミツバアケビの影響を強く受けていて、概ね房状で濃紫色です。

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 一方、ゴヨウアケビの葉は、アケビの血を受け継いでいて、5枚です。アケビ類について簡単に整理しますと、まず花色を見て、白ないしピンクならアケビです。花が濃紫色なら次は葉を見て、3枚ならミツバアケビ、5枚ならゴヨウアケビです。

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 ゴヨウアケビで面白いのは、一房の花が、写真のように、すべて雌花ばかりだったり、逆に雄花ばかりだったりするケースが結構あることです。遺伝学的な知識は全く分かりませんが、これも交雑種ゆえの宿命でしょうか。

Kakuminosunoki
 カクミノスノキ(角実酢木)。ツツジ科スノキ属の落葉樹。関西ではカクミノスノキと云うことが多いですが、別の名は ウスノキ(臼の木)です。花や実の先端が角ばっているので角実とか、それが臼のように見えるから臼の木と呼ばれます。秋には真っ赤な果実となります。

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 サルトリイバラ(猿捕茨)の雌花。サルトリイバラ科シオデ属のツル性落葉樹で雌雄異株です。雌花の柱頭は3分裂しています。これも秋には真っ赤な果実となります。

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 サルトリイバラの雄花。雄花にはオシベが6本あります。

★おまけ(園芸樹木)

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 ベニカナメモチ(紅要黐)。バラ科カナメモチ属の常緑樹。生け垣等でよく見られる低木で、春先には葉が真っ赤になり、園芸名は「レッドロビン」です。丁度花が咲き出していて、赤い葉に白い梅鉢紋のような花の組合せは、仲々素敵です。

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 ポポー(ポーポー)の花。北米原産の果実の木で、丁度花期を迎えていました。一般にはポポーと呼ばれていますが、標準和名はポーポーだそうです。長楕円形の緑色の果実がアケビの姿に似ていて、果肉や種の様子が柿に似ていることから、アケビガキとも呼ばれています。

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 葉の展開前に花を咲かせます。当地では2-3の農家の庭や畑に植えられています。明治期に入って来た樹木ですが、戦後になって、病害虫に強く、無農薬で栽培できるという事で、庭木などとして栽培が広く普及したようですが、なぜかその後すたれ、今では「幻の果実」とまで云われているそうです。一度味わってみたい気もするのですが、野生種ではないので実現出来ていません。