勝手知ったる里山歩きばかりで、新鮮味の乏しい植物たちとの出会いが殆どです。昔の記憶を頼りに、仲々当地で見かけることが少なくなった山野草を探してみることにしました。

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 ヤマジノホトトギス(山路の杜鵑草)。ユリ科ホトトギス属の多年草。全国の山林内に生息する日本固有の山野草です。和名は、ヤマジ(山路)で出会う花で、花被片の斑点を鳥類のホトトギス(杜鵑)の胸の斑点になぞらえて、ホトトギスと名付けられました。当地では、絶滅寸前で、自生株も僅か。嬉しい再会です。

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 当地近郊で見られるホトトギスは、このヤマジノホトトギスと、よく似たヤマホトトギス(山杜鵑草)の二種です。ヤマジノホトトギスは雌花の太い花柱には斑点がなく真っ白ですが、ヤマホトトギスは花柱にも斑点があり、また花被片が強く反り返りますので見分けやすいです。ただ今回はヤマホトトギスとは出会えませんでした。もう当地では姿を消してしまったのかもしれません。

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 これは別の場所で出会ったヤマジノホトトギスで、2-3年前から見られなくなっていて、絶滅してしまったと思っていたのですが、今回山に入ったところ一株だけ復活、咲いていたのを発見しました。

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 写真は野生種ですが、ホトトギスは個人的には大好きな花で、我が家では昔から何種類かを鉢植えで育てています。近年はルリタテハの幼虫に食草を提供する場に変わってしまいましたが、今日、鉢をのぞいてみましたら、食害で少なくなった葉や、日焼けで赤茶けた葉が目立つホトトギスにも、蕾が出てきました。

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 春のユリ科の「ササユリ」と、秋のユリ科の「ホトトギス」。ササユリは清楚この上ない美しさですし、ホトトギスは、まるで自然が作り出した花の芸術品といった華麗さで、どちらも甲乙付けがたい、私の大好きな花です。この先も野生下で逞しく生き残っていってほしい花です。

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 オトコエシ(男郎花)。スイカズラ科オトコエシ属の多年草。全国の日当たりの良い山野に生えますが、当地でも見られる場所が少なくなってきました。盗掘にあっているというよりも、オミナエシのように黄色くて目立つ花でもなく、白くて地味な花なので、花が咲くまでは単なる雑草と思われ、背丈も1m程に伸びるため、容赦なく草刈にあって減っているようです。

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 オミナエシに比べて、オトコエシは秋の七草でもなく、オミナエシ科の一つとしては影が薄い植物で、遠目で見ると、ヒヨドリバナのような感じなので、余り気づかれることもなく、ひっそりと咲いています。