天体知識も殆どない者が、世間の動向につられて、寒空を見上げた三日間。”十五、十六、十七と、私の人生暗かった 過去はどんなに暗くとも 夢は夜ひらく”‥「圭子の夢は夜ひらく」の歌詞が、思わず脳裏に浮かびました。だって、十四、十五、の夜空は暗かった。今日こそ夢は夜ひらいてもらわないといけません。スーパームーンは、満月最後の十六夜にようやく姿を現しました。シロウトを焚きつけ、散々じらしながら最後に登場するとは、さすがに大物の名月でした。
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2016年11月15日の夜8時30分頃に当地で見られた スーパームーン です。満月の正しい時間は、11月14日の22時52分でしたので、約1日遅れ(月齢15.4)の満月でした。TVの解説者の「普通の満月を野球のボールとすれば、スーパームーンはソフトボール位の大きさです」なんて分かったような分からないような解説にも頷いてしまう天文音痴の私でした。綺麗な満月を見ていたら、ふと、ここに映画・ETのように自転車が横切ってくれたらいいなぁとか、かぐや姫が月に帰って行く姿が見られたら素晴らしい、なんて馬鹿なことを考えていました。そうだ、明日はかぐや姫に会いに行こう!
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と云うわけで、翌日(11/16)はかぐや姫に会いに行きました。ジャ、ジャーン!かぐや姫様 です。
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スーパームーン翌朝に訪れた奈良県広陵町。広陵町は「竹取物語」の舞台となった所で、町内にある某料理店様の入口脇に鎮座している「巨大かぐや姫」像です。特に動いたりするわけでもないのですが、この近くを通ったら誰もがビックリするモニュメントです。広陵町と竹取物語との関係については広陵町のホームページをご覧ください➜こちら
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広陵町の竹取公園の駐車場に車を止めます。こちらのかぐや姫様の施設はトイレとなっています。なにもトイレにまで かぐや姫様を連れてこなくても良いのに‥。公務員と民間人の発想の違いを感じます。
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まずは竹取公園を散策します。竹取公園から見た二上山。
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竹取公園の紅葉は、モミジとケヤキと、モミジバフウ(紅葉葉楓)。フウは漢字で書くと「楓」と書きます。いわゆるモミジと言われるカエデはカエデ科カエデ属ですが、フウはマンサク科フウ属なので全く別種です。カエデとフウは漠然と見ていると良く似ていますが、葉だけのときには、カエデ属は葉が対生ですが、フウ属は互生でので、違いが分かります。モミジバフウは、別名:アメリカフウ(亜米利加楓)とも呼ばれます。
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モミジバフウの実。実が出来ると、カエデとフウの違いがより明確に分かります。カエデの実はプロペラ型ですが、フウの実は丸い集合果です。トゲトゲだらけで南国の果物ドリアンを小さくしたような形です。
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竹取公園から 馬見(うまみ)丘陵公園 に入ります。奈良盆地南西部の馬見丘陵は、わが国でも有数の古墳集中地域となっており、この古代の遺跡を包み込むように豊かな自然が広がっています。池では水鳥も幾らか見られましたが、まだまだ少ないようです。南エリアの巣山古墳から、中央エリアの一本松古墳、佐味田狐塚古墳を巡り‥
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ナガレ山古墳 に到着です。5世紀前半の前方後円墳で墳丘長は105mですが、古墳周囲を二段に埴輪(はにわ)が取り巻いていて、当時の古墳の姿を彷彿させてくれます。
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ナガレ山古墳・後円墳の墳丘上から見た東方、奈良盆地・天理方面と春日断崖層の山々。
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乙女山古墳に向かう途中の ラクウショウ(落羽松) の紅葉。ヒノキ科ヌマスギ属の落葉針葉樹。
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紅葉したラクウショウには沢山の実が付いていました。
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池畔(右端)のラクウショウと競うように紅葉していた ケヤキ(欅)たち。ニレ科ケヤキ属の落葉樹。
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馬見丘陵の雑木林を気持ちよくウォーキング。雑木林の何気ない黄葉は、いかにも秋らしくて好きです。
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公園館 に立ち寄って、古墳についての展示物や資料をいろいろ見学しました。
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中央エリアから北エリアに移動し 花見茶屋 でコーヒータイムです。こちらのエリアは花壇が多くて春から秋まで子ども連れの行楽客で賑わっています。ここでUターンして中央エリアに戻ります。
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モミジの紅葉 の下を歩きながら、ナガレ山古墳を経て竹取公園まで戻りました。
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スーパームーンに端を発した竹取公園と馬見丘陵公園への紅葉ハイク、本日の歩程は 7.4km でした。