この1ヶ月間位に出会った アゲハチョウ科、シジミチョウ科の蝶たちです。詳しい説明はありません。
★アゲハチョウ科
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地表に吸水のために降り立った カラスアゲハ(烏揚羽)。ミヤマカラスアゲハとよく似ていますが、ミヤマは後翅裏面に白い弓状のラインが現れます。
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止まりそうで止まってくれないので、ホバリング気味のところを撮ってみようとしたのですが、上手く撮れません(別に今日に限ったことでもなく毎度のこと)。カラスアゲハの翅表の美しい色だけでも分かってもらえれば‥。
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モンキアゲハ(紋黄揚羽)。日本のチョウでは最も大きいものの一つで、後翅に黄白色の大きな斑紋があるのが名前の由来です。斑紋は紋黄(モンキ)と云うよりは、ほぼ真っ白なので紋白(モンシロ)と云った方が正しいかも‥です。
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吸水に降り立つ モンキアゲハ。
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クロアゲハ(黒揚羽)のオス。オスは全身真っ黒のように見えますが、後翅の前縁に白い筋があります。前翅と重なって普通では仲々見えません。
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クロアゲハのメス。メスは後翅の赤斑が発達するものが多いです。
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オナガアゲハ(尾長揚羽)。前翅が細長くてスマートなのが特徴で、他の黒いアゲハとは ちょっと違います。
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アゲハチョウ(揚羽蝶)。このチョウの正式名ですが、アゲハチョウ科の蝶を広義的にアゲハチョウと総称しますので、本種だけを指す場合は(狭義的には)ナミアゲハ(並揚羽)と呼ぶことが多いです。
★シジミチョウ科
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ツバメシジミ(燕小灰蝶)。名前の由来は、後翅にある可愛い尾状突起にちなんでいます。幼虫の食草がマメ科の植物なので、秋にはハギの花の周辺でよく見られます。
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翅を広げてくれず、翅表が見えなかったのですが、僅かに開いた翅表から、ツバメシジミのメス と分かりました。翅の表面が青紫色ならオス、黒っぽい色ならメスです。
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ルリシジミ(瑠璃小灰蝶)。翅表が見えませんが、オスは全面 瑠璃色(=明るい青藍色)、メスは青白色で外縁部が黒色です。
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ベニシジミ(紅小灰蝶)。鮮やかなオレンジ色に黒い斑点があります。色々な花で吸蜜・休息していて、人が近付いても逃げることが少なく、写真に撮りやすい蝶です。
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ウラギンシジミ(裏銀小灰蝶)。翅裏が銀色なのが名前の由来です。シジミチョウ科の中では抜きん出て大きく、モンシロチョウよりやや小さい程度です。
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ムラサキシジミ(紫小灰蝶)。翅の表が青紫色に輝くチョウです。今日は翅表を見せてくれませんでしたが、翅裏の模様も独特です。
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産卵中のムラサキシジミ。蝶の幼虫は、種ごとに特定の植物(食草)だけしか食べませんが、チョウはどうやって幼虫に適した食草を見付けているのでしょう?  チョウの前脚の先端には「ふ節」と云う部分があり、ふ節には化学感覚子という毛状の突起物があり、人間の舌の様に植物に含まれる化合物を「味」として認識することが出来るそうです。その味覚をもつ感覚毛で、幼虫が好んで食べる葉っぱを見分けて、卵を産み付けているのです。
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蝶が飛び去った後の葉の裏に、産み付けられた小さな丸い卵が見えました。親のおかげで、卵から孵化した幼虫は、餌(食草)を探す必要もなく、すぐに自分の好みの食草を食べることが出来るのです。ちなみに、ムラサキシジミの食草は、マテバシイ、アラカシなどブナ科の樹木の葉っぱです。