湿原や水辺で見られる植物の続編です。
ミズチドリ(水千鳥)。ラン科ツレサギソウ属の多年草。全国の山野の湿原などに生えます。茎は直立し、高さは50-90cm。5-12個の葉を互生します。花期は6-7月で、花は白色で、茎頂の穂状花序にやや密につき、下方から開花していきます。
ミズチドリ(水千鳥)。ラン科ツレサギソウ属の多年草。全国の山野の湿原などに生えます。茎は直立し、高さは50-90cm。5-12個の葉を互生します。花期は6-7月で、花は白色で、茎頂の穂状花序にやや密につき、下方から開花していきます。
花の咲く様子が、千鳥が飛んでいる姿に見えるのが名前の由来です。萼片や側花弁は長さ約5mm、唇弁は倒卵形で全縁、長さ6-8mmほど。距は長さ10-12mmで細く垂れ下がります。ラン科の花の多くは、子房を180度ねじって横向きになります。ミズチドリの子房も180度ねじれています。
湿原の中ほどに10株ほどがひっそりと群生しています。私が知るミズチドリの自生地はここだけなので、なんとか生き残って欲しいと願うばかりです。
ジャコウチドリ(麝香千鳥)の別名がありますが、立ち入れない湿原では香りは確認することも出来ません。
ミズチドリは、全国37都府県でRDBに登録されており、近畿地方では‥三重県:絶滅、京都府・奈良県・滋賀県:絶滅危惧Ⅰ類、兵庫県:絶滅危惧Ⅱ類 となっています。
ハンゲショウ(半夏生、半化粧)。ドクダミ科ハンゲショウ属の多年草。本州以南の湿った場所に生えます。花期は6-8月ですが、日本独特の暦日である「雑節」の一つ「半夏生」の頃(現代の暦では7月2日くらい)に咲くから「半夏生」、あるいは、葉が一部白くなって半分化粧しているような姿から「半化粧」と呼ばれたのが和名の由来です。長さ10-15cm程の細長い花穂に付く花は、両性花で小さく花弁はありません。
花期に葉が白くなる植物には、マタタビ(木天蓼)などもそうですが、このハンゲショウも約1ヶ月ほどで元の緑色に戻ります。ハンゲショウは、全国24都県でRDBに登録されており、近畿地方では‥大阪府・兵庫県・奈良県:準絶滅危惧種 となっています。
コウホネ(河骨)。スイレン科コウホネ属の水生多年草。全国の浅い池や沼に自生します。花期は夏(6-9月)で、水上に長い花柄を出し、その先端に上向きにカップ状の黄色い5弁の花を1個だけ咲かせます。
花の径は4-5cmほどです。コウホネは全国28都府県でRDBに登録されており、近畿地方では、兵庫県:絶滅危惧Ⅰ類、大阪府:絶滅危惧Ⅱ類、滋賀県・和歌山県:準絶滅危惧種 となっています。
ヒツジグサ(羊草)。スイレン科スイレン属の水生多年草。全国の池や沼に生息します。花期は6-11月、未の刻(午後2時)頃に花を咲かせることから、ヒツジグサと名付けられましたが、実際は朝から夕方まで花を咲かせています。スイレンの仲間は、世界に何十種類もありますが、日本古来からのスイレンはこのヒツジグサだけです。
ヒツジグサは、全国29都府県でRDBに登録されており、近畿地方では‥京都府・奈良県:絶滅危惧Ⅱ類、大阪府・滋賀県・和歌山県:準絶滅危惧種 となっている。
モウセンゴケ(毛氈苔)。モウセンゴケ科モウセンゴケ属の多年草。食虫植物。全国のミズゴケ類の育つような湿地帯に生えます。コケと名が付きますがコケではなく種子植物です。花は白色で径1cmほど、オシベは5本、メシベは3本ですが、メシベは基部からV字型に深裂していますので 6本あるように見えます。
背の低い草で、地面から葉を放射状に出します。葉柄は赤色で、葉はほぼ円形で、その周囲は赤い腺毛(せんもう)と呼ばれる毛がびっしりと生えており、その先端から甘い香りのする粘液滴を出し、虫をおびき寄せ、捕獲します。
葉の中心からまっすぐ上に花径を立ち上げます。蕾の先端は最初はワラビのように巻いた巻散花序(けんさんかじょ)となっており、徐々にほどけながら開花していきます。
花期は6-8月頃で、高さ15-20cmの花茎の茎の先端に、白色の5弁花を開きます。
モウセンゴケは、全国17都県でRDBに登録されており、近畿地方では‥和歌山県:絶滅危惧Ⅰ類、大阪府・奈良県・三重県:準絶滅危惧種 となっています。
コバノトンボソウ(小葉の蜻蛉草)。ラン科ツレサギソウ属の多年草。全国の山地帯から亜高山帯の日当たりのよい湿地や湿った草原に生えます。母種であるホソバノキソチドリは亜高山帯の湿原に生育しますが、コバノトンボソウはこれよりも海抜の低い湿原に生育します。
広い湿原の草むらの中に点在する小さな植物にピントを合わせるのは至難の業で、殆どがピンボケでした。
花期は6-8月で、茎の頂部に淡黄緑色の花を数個付けます。花の後方へ突き出す距(きょ)がトンボの姿を連想させるのが名前の由来です。距が長く後方にはね上がるところが、他のツレサギソウ属の仲間~トンボソウ、オオバノトンボソウ、ホソバノキソチドリなど~との違いです。
コバノトンボソウは、全国23都府県でRDBに登録されており、近畿地方では‥大阪府・奈良県:絶滅危惧Ⅰ類、京都府・三重県:絶滅危惧Ⅱ類、兵庫県:準絶滅危惧種、滋賀県:その他重要種 となっています。
湿原の中ほどに10株ほどがひっそりと群生しています。私が知るミズチドリの自生地はここだけなので、なんとか生き残って欲しいと願うばかりです。
ジャコウチドリ(麝香千鳥)の別名がありますが、立ち入れない湿原では香りは確認することも出来ません。
ミズチドリは、全国37都府県でRDBに登録されており、近畿地方では‥三重県:絶滅、京都府・奈良県・滋賀県:絶滅危惧Ⅰ類、兵庫県:絶滅危惧Ⅱ類 となっています。
ハンゲショウ(半夏生、半化粧)。ドクダミ科ハンゲショウ属の多年草。本州以南の湿った場所に生えます。花期は6-8月ですが、日本独特の暦日である「雑節」の一つ「半夏生」の頃(現代の暦では7月2日くらい)に咲くから「半夏生」、あるいは、葉が一部白くなって半分化粧しているような姿から「半化粧」と呼ばれたのが和名の由来です。長さ10-15cm程の細長い花穂に付く花は、両性花で小さく花弁はありません。
花期に葉が白くなる植物には、マタタビ(木天蓼)などもそうですが、このハンゲショウも約1ヶ月ほどで元の緑色に戻ります。ハンゲショウは、全国24都県でRDBに登録されており、近畿地方では‥大阪府・兵庫県・奈良県:準絶滅危惧種 となっています。
コウホネ(河骨)。スイレン科コウホネ属の水生多年草。全国の浅い池や沼に自生します。花期は夏(6-9月)で、水上に長い花柄を出し、その先端に上向きにカップ状の黄色い5弁の花を1個だけ咲かせます。
花の径は4-5cmほどです。コウホネは全国28都府県でRDBに登録されており、近畿地方では、兵庫県:絶滅危惧Ⅰ類、大阪府:絶滅危惧Ⅱ類、滋賀県・和歌山県:準絶滅危惧種 となっています。
ヒツジグサ(羊草)。スイレン科スイレン属の水生多年草。全国の池や沼に生息します。花期は6-11月、未の刻(午後2時)頃に花を咲かせることから、ヒツジグサと名付けられましたが、実際は朝から夕方まで花を咲かせています。スイレンの仲間は、世界に何十種類もありますが、日本古来からのスイレンはこのヒツジグサだけです。
ヒツジグサは、全国29都府県でRDBに登録されており、近畿地方では‥京都府・奈良県:絶滅危惧Ⅱ類、大阪府・滋賀県・和歌山県:準絶滅危惧種 となっている。
モウセンゴケ(毛氈苔)。モウセンゴケ科モウセンゴケ属の多年草。食虫植物。全国のミズゴケ類の育つような湿地帯に生えます。コケと名が付きますがコケではなく種子植物です。花は白色で径1cmほど、オシベは5本、メシベは3本ですが、メシベは基部からV字型に深裂していますので 6本あるように見えます。
背の低い草で、地面から葉を放射状に出します。葉柄は赤色で、葉はほぼ円形で、その周囲は赤い腺毛(せんもう)と呼ばれる毛がびっしりと生えており、その先端から甘い香りのする粘液滴を出し、虫をおびき寄せ、捕獲します。
葉の中心からまっすぐ上に花径を立ち上げます。蕾の先端は最初はワラビのように巻いた巻散花序(けんさんかじょ)となっており、徐々にほどけながら開花していきます。
花期は6-8月頃で、高さ15-20cmの花茎の茎の先端に、白色の5弁花を開きます。
モウセンゴケは、全国17都県でRDBに登録されており、近畿地方では‥和歌山県:絶滅危惧Ⅰ類、大阪府・奈良県・三重県:準絶滅危惧種 となっています。
コバノトンボソウ(小葉の蜻蛉草)。ラン科ツレサギソウ属の多年草。全国の山地帯から亜高山帯の日当たりのよい湿地や湿った草原に生えます。母種であるホソバノキソチドリは亜高山帯の湿原に生育しますが、コバノトンボソウはこれよりも海抜の低い湿原に生育します。
広い湿原の草むらの中に点在する小さな植物にピントを合わせるのは至難の業で、殆どがピンボケでした。
花期は6-8月で、茎の頂部に淡黄緑色の花を数個付けます。花の後方へ突き出す距(きょ)がトンボの姿を連想させるのが名前の由来です。距が長く後方にはね上がるところが、他のツレサギソウ属の仲間~トンボソウ、オオバノトンボソウ、ホソバノキソチドリなど~との違いです。
コバノトンボソウは、全国23都府県でRDBに登録されており、近畿地方では‥大阪府・奈良県:絶滅危惧Ⅰ類、京都府・三重県:絶滅危惧Ⅱ類、兵庫県:準絶滅危惧種、滋賀県:その他重要種 となっています。
コメント
コメント一覧 (8)
うわぁ、シロチドリがこんなにも群生!!
大好きな花ですが、フィールドでは会う機会がありません。
真っ白な花が清楚で爽やかですね。見せて頂いて嬉しいです。
コバノトンボソウも湿地の中で元気に飛び交っていますね。この花も今季は会えそうもありません。
とても貴重な湿地ですね。
コメント有難うございます。
湿原は気長に探せば、植物以外にもハッチョウトンボやキバネツノトンボとも出会ったのですが腕もカメラも悪いことに加えて、病後の体力・気力不足で、すぐにあきらめてしまうことが多くて、いい写真がとれずでした。
コメント有難うございます。
ミズチドリを見られる場所が(私の行動の中では)ここしかないので、湿原の花たちの時期になると、どうしてもこの花を最優先に行動してしまいます。ただ花期が毎年微妙に異なりますので、今年も最初に行った時は蕾状態だったので、1週間後をメドに再訪したら開花していて、バッチリでした。仰るように真っ白な花が清楚で爽やかなのがいいですね。
コメント有難うございます。
そちらでもミズチドリが見られるのですね。 確かに湿地や湿原は、行ってみないと現場の状況が分からないのが困りものですね。田んぼの泥沼状態のような時もあり、靴はもちろんズボンまで泥だらけになったことも何度かあります。モウセンゴケの花は小さいけど可愛くて大好きです。
コメント有難うございます。
ミズチドリは、こちらでも見られる所がここしか知らないので、いつまでも生き残って欲しいと願いながら訪ねています(昔と比べて消滅した花を沢山知っていますので、大事に見守りたいです)。