近所の里山や、自然公園などを散策した時に出会った樹木の花や果実たちです。ネコノチチ（猫の乳） 。クロウメモドキ科ネコノチチ属の落葉樹。近畿地方以西の本州･四国･九州の山地に生えます。西日本生まれで寒さには弱いですが、例外的に神奈川県の一部地域に自生しているそうです。花期は6月で、花は黄緑色で、径3.5mmと小さい です。果実になると、長さ1cmほどの長楕円形と大きくなり、黄色から紅色を経て黒色に熟します。果実の形がネコの乳首に似ている のが和名の由来です。初めて出会うことが出来ましたので、秋に出来る果実（ネコの乳首）を見逃さないようにしたいです。 五角形の蕾の先端が開裂すると、花弁状の萼片の内部に小さな花弁があり、中心にメシベが1つあります。ネコノチチの樹木全体写真 。写真中央の幹の細いのがネコノチチ。幹はほぼ直立し、高さは5-10ｍほどです。ネコノチチは、全国3県（神奈川県･高知県･鹿児島県）でRDBに登録されています。リョウブ（令法） 。リョウブ科リョウブ属の落葉樹。全国の山地で普通に見られます。この葉の若葉は食用可能なので（但し美味しくはないそうです）、昔は飢饉に備えて、農民たちに命令して植えさせたので「令法」と云う名前です 。山ではよく目立つ花で、樹皮はサルスベリと同じようにツルツルなので、花期でなくても同定しやすい樹木です。シャシャンボ（小小坊、小々坊） 。ツツジ科スノキ属の常緑樹。関東地方以西の痩せた尾根、林内や林縁などに生えます。花期は7月頃で、前年枝の葉腋から長さ3-8cmの総状花序を出し、白色の花を下向きに多数つけます。花冠はアセビに似た長さ5-7mmの筒状の壷形で、先端は5裂し、裂片はそり返っています。ハナイカダ（花筏）の果実 。ハナイカダ科ハナイカダ属の落葉低木。北海道南部以南の丘陵から山地の湿り気のある沢筋に生えます。果実は核果で直径7-10mmの扁球形で、葉の真ん中につき、8-10月に紫黒色に熟します。ウワミズザクラ（上溝桜）の果実 。バラ科ウワミズザクラ属の落葉樹。全国の温暖地の山野に生えます。花の時にはとてもサクラの花とは思えないのに、実（サクランボ）が出来ると、この木はやはりサクラの仲間なんだと感じられます。ヤブコウジ（藪柑子） 。サクラソウ科ヤブコウジ属の常緑低木。古くから日本人に愛されてきた植物で、「万葉集」ではヤマタチバナ（山橘）の名で詠まれ 、親しまれてきました。背丈は15cmほどの低い木で、下向きに咲きますので、花を正面から撮るには一苦労です。葉は少なくとも数年間は同じ葉をつけ続け、赤い実も長期間 つけ続けます。正月の縁起植物「十両」の別名 も、この寿命の長さがお目出たさにも繋がっているそうです。ナツツバキ（夏椿） 。ツバキ科ナツツバキ属の落葉樹。別名はシャラノキ（沙羅木） 。東北地方南部以南の山地に生えます。花期は梅雨期（6-7月）で、葉のつけ根に、直径5-6cm程度の白い花を咲かせます。花びらは5枚で白く、縁には細やかな皺があります。朝に開花し夕方には落花する一日花です。全国7県でRDBに登録されており、近畿地方では‥和歌山県：絶滅危惧Ⅱ類 となっています。センダン（栴檀） 。センダン科センダン属の落葉樹。本州の伊豆半島以西の温暖な場所に生えます。花期は5-6月で、今年枝の葉腋から複集散花序を出し、2cmほどの小さな花を咲かせます。萼片や花弁は5枚、オシベの花糸は紫色で合着し筒状になっています。タイミングが悪く、いい写真が撮れずでした。ムラサキシキブ（紫式部） 。シソ科ムラサキシキブ属の落葉樹。全国の山地に自生します。花期は6-7月頃で、散房花序をつくり淡紫色の小花を沢山咲かせます。名前は平安時代の女性作家「紫式部」にちなんでいますが、これは後から語呂合わせ的に付けられた名前で、もともとは「ムラサキシキミ」と呼ばれていたのが訛ったものです 。「シキミ」とは重る実＝実がたくさんなるという意味です。英名は Japanese beautyberry です。ヤマボウシ（山法師、山帽子）の花と実 。ミズキ科ミズキ属の落葉樹。東北地方南部以南の山地に生えます。花期は5-7月で、白くて大きい4枚の花弁のように見えるのは総包片で、花は中央の淡緑黄色の球状のものでです。
ネコノチチ（猫の乳）。クロウメモドキ科ネコノチチ属の落葉樹。近畿地方以西の本州･四国･九州の山地に生えます。西日本生まれで寒さには弱いですが、例外的に神奈川県の一部地域に自生しているそうです。花期は6月で、花は黄緑色で、径3.5mmと小さいです。果実になると、長さ1cmほどの長楕円形と大きくなり、黄色から紅色を経て黒色に熟します。果実の形がネコの乳首に似ているのが和名の由来です。初めて出会うことが出来ましたので、秋に出来る果実（ネコの乳首）を見逃さないようにしたいです。
コメント
コメント一覧 (8)
すっぴんのお写真それとも化粧したお写真？ちなみに私の写真は厚化粧です(^^)/
ネコノチチなる植物があることすら知りませんでした、実が出来たらアップしてくださいね、楽しみにしてます(^^♪
コメント有難うございます。
ネコノチがあると知って、何回か探しに行ったのですが、全く見い出せず。その後、植物に詳しそうな人に出会って訪ねてみたら、その木がある所まで連れていってもらいました。花はとても小さくて写真に撮るのも心配でした。花後は殆んど落花して、果実になるのは非常に少ないようです。秋に実が出来ていれば、いいのですが‥。
コメント有難うございます。
東日本では神奈川県だけには自生している、とNETには出ていました。そちらで現物に出会えるといいですね。果実は、まだ未見ですが、NETで写真は見ました。いかにもネコの乳首のようでした。秋に見られるように願っています。
コメント有難うございます。
ウワミズザクラは、花が咲く前の丸い蕾状のものや、閉花後の未熟な幼果を塩漬けにした「杏仁子（あんにんご）」と云う食べ物が有名です。昔、植物観察会で講師の人が「杏仁子」を持参されたのすが、味見は出来ずでした。果実酒は梅酒を一度作ったのですが、余り美味しくなかった（下手糞だった）ので、以後、花や実は写真に撮るだけです。
ネコノチチのご紹介ありがとうございます。小さい花のようですが、繊細で可愛い花ですね。
どこかで会ってみたいです。
わが家のワンコの乳はもしかしてダニ？と思うほどにゴマ粒みたいなので、ネコノチチを検索してみたら、可愛いピンク色の形なのですね～(^^)
ナツハゼやネジキには会いますが、シャシャンボにはなかなか会えません。
センダンの画像の真ん中の花、2つが合着しているみたいなのも面白いですね。
コメント有難うございます。
ネコノチがあると知って、何回か探しに行ったのですが、全く見い出せず。その後、植物に詳しそうな人に出会って訪ねてみたら、その木がある所まで連れていってもらいました。ネコノチチの花も果実も葉腋の上に付きますので、下から見上げますと殆ど見えず、自分の背丈ぐらいの高さでないと写真も撮れず、高い所で咲いている花や実は諦めざるを得ないのが問題です。期待しないで待ってください。シャシャンボは花や実がないと分かりにくい樹木で、この時期にあり場所が確認できると来年からは楽になるのですが‥。センダンの写真、仰るように2つが合着しているようですね。全く気付きませんでした。ご教示、有難うございます。