地元の里や里山で出会った植物たちです。
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ウマノスズクサ(馬の鈴草)。ウマノスズクサ科ウマノスズクサ属のツル性多年草。本州以南の日当たりの良い草むらや河川敷などに生えます。花期は7-9月で、花はラッパ状に細長く、やや曲がっており、先端は平らに開いていて、楽器のサキソフォンに似ています。花の基部は球状に膨らんでおり、ここに子房がありオシベも一緒に収まっています。
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ブロ友さんの記事にウマノスズクサが出ていたので、あわてて近くへ見に行きました。昨年は殆んど刈り取られ、息も絶え絶えだったので、もう廃(すた)れたのではと危惧したのですが昨年よりも多く見られて安心しました。
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ウマノスズクサの蕾。蕾は先がとんがった細長い円筒形をしていて、開花前になると縦に亀裂が入ります。開裂すると開口部はラッパ状となり、先端のとんがった部分は萎んで後方へ反り返り、開口部の中から暗紫褐色の花色が出現します。
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ウマノスズクサは、全国13都府県でRDBに登録されており、近畿地方では‥京都府・兵庫県:準絶滅危惧種 となっています。
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ヤブカンゾウ(藪萱草)。ススキノキ科ワスレグサ属(=ヘメロカリス属)の多年草。全国の日当たりの良い野原や堤防、畦などに生えます。属名の Hemerocallis は、 ギリシャ語の「Hemero(一日)+ callis(美)」が語源で、属名の通り「一日花」です。英名では Daylily (デイ・リリー)と呼ばれます。
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ヤブカンゾウの日本での古名は「忘れ草」です。”わすれ草 わが紐(ひも)に付く 香具山(かぐやま)の 故(ふ)りにし里(さと)を 忘れむがため” 大伴旅人。大伴旅人が九州の大宰府に派遣されていた時に詠んだ歌で、歌意は「わすれ草を 自分の着物の紐に付けています。香具山のあたりの あの懐かしい故郷(ふるさと)をひとときでも忘れるために」です。つまり「ワスレグサを付けていないと、懐かしい故郷が思い出されて仕方がない」と云う望郷歌です。60代の老人・大伴旅人にとっては、この齢になって異郷で過ごすと云うのは淋しく辛いことだったでしょう。ちなみに、旅人は都に戻った翌年に66歳で亡くなりました。
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ヤブミョウガ(薮茗荷)。ツユクサ科ヤブミョウガ属の多年草。関東以西の暖地性の湿気の多い林縁などに生えます。花期は7-9月頃で、花茎の先端に集散花序をつけ、白色の小さな花を咲かせます。花は一日花で、花後に出来る果実は球形で、藍紫色に熟した実はとても美しいです。
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ワルナスビ(悪茄子)。ナス科ワルナスビ属の多年草。北米原産。花期は6-10月で、枝先に直径約2cmの淡紫色または白色の花を幾つか付けます。花が白色のものはシロバナワルナスビと呼ばれます。刺が多く、一度生えると完全に駆除するのが難しい嫌われ者です。
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クララ(眩草、苦参)。マメ科クララ属の多年草。根を噛むと、クラクラするほど苦いことから、眩草(くららぐさ)と呼ばれ、これが転じてクララと呼ばれるようになりました。全国4都県でRDBに登録されていますが、近畿地方では未指定です。
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トクサ(砥草、木賊)。トクサ科トクサ属の常緑のシダ植物の一種。全国の山中の湿地などに生えます。茎は直立し節が目立ち、全面”茎”という感じです。表面にこまかい突起があり、細工物を磨くのに使われます。名前も「砥石になる草」とか「砥ぐ草」に由来しています。
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トクサは、全国3県でRDBに登録されていますが、近畿地方では無指定です。
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オカタツナミソウ(丘立浪草)。シソ科オカタツナミソウ属の多年草。本州と四国に生息し、どちらかといえば、半日陰になるような場所を好みます。一般的に、花序は上下に長くならず、横並び状態に付くことが多く、花の向きも必ずしも一定方向に向いていないのが特徴です。
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オカタツナミソウは、全国5都県でRDBに登録されていますが。近畿地方では無指定です。
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カワラマツバ(河原松葉)。アカネ科ヤエムグラ属の多年草。全国の堤防の矩面や畦道の路傍などに生えます。花期は6-8月で、茎の先や葉腋に直径約3mmほどの白色の4ないし5弁花を多数まとめて咲かせます。小さい花ですが泡のように盛り上がって咲きますので、よく目立ち豪華に見えます。全国3都県でRDBに登録されていますが、近畿地方では無指定です。
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コクラン(黒蘭)。ラン科クモキリソウ属の多年草。関東以南の樹林内に生えます。花期は梅雨期(6-7月)。里山のあちこちで花を咲かせていましたが、今年は長雨と風に見舞われて、花茎が途中で折れているものもあって心が痛みました。
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昼なお薄暗い山林の中で生息し、幅広い葉の真ん中から花茎を伸ばして‥
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暗紫色の地味な花を咲かせます。どこまでも控えめで目立とうとしない?その頑な生き方に共鳴してしまいます。
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コクランは、全国11都府県でRDBに登録されており、近畿地方では‥奈良県:準絶滅危惧種、京都府:要注目種 となっています。