7月に見られた湿生ならびに水生植物たちです。
ミズユキノシタ(水雪の下)。アカバナ科チョウジタデ属の多年草。本州以南の溜池、水路、湿原などの水中や湿地に生える両性植物です。花期は7-10月で、葉腋に目立たない直径4-7mmの小さな花をつけます。花には花弁はなく、4裂する萼片からなり、淡緑黄色で、メシベが中央に1個、オシベが4個あります。ユキノシタ科のユキノシタとは全くの別種です。
ミズユキノシタ(水雪の下)。アカバナ科チョウジタデ属の多年草。本州以南の溜池、水路、湿原などの水中や湿地に生える両性植物です。花期は7-10月で、葉腋に目立たない直径4-7mmの小さな花をつけます。花には花弁はなく、4裂する萼片からなり、淡緑黄色で、メシベが中央に1個、オシベが4個あります。ユキノシタ科のユキノシタとは全くの別種です。
葉は互生し、短い葉柄があり、葉身は広卵形で、長さ1-3cm、幅0.7-2cm、しばしば赤みを帯びます。
水中では茎は上方に伸びますが、地上では茎は横に這う様に伸びていきます。
ミズユキノシタは、全国13都府県でRDBに登録されており、近畿地方では‥京都府:要注目種 となっています。
オオバナイトタヌキモ(大花糸狸藻)。タヌキモ科タヌキモ属の多年草。食虫植物。原産地は南北アメリカ、アフリカ、オーストラリア、東南アジアなどです。花期は7-10月で、高さ5-10cmの花茎を水上に伸ばし、ふつう1個の花をつけます。花冠は黄色で直径約1cm、距は前向きで通常下唇よりやや長いです。
根はなく、花だけが水面から突き出て咲く沈水植物です。
ミミカキグサ(耳掻き草)。タヌキモ科タヌキモ属の一年草。食虫植物。本州以南の湿地のごく浅い水域に生息します。 水中のプランクトンなどを捕食します。花は黄色の2唇形で、大きさは3-5mmと非常に小さいのですが、花後に萼が大きくなり、果実は萼に包まれて扁平になり、耳掻きのような形になるのが名前の由来です。
ミミカキグサは、全国32府県でRDBに登録されており、近畿地方では‥和歌山県:絶滅危惧Ⅱ類、京都府・奈良県:準絶滅危惧種 となっています。
オモダカ(面高、沢瀉)。オモダカ科オモダカ属の多年草。全国の水田や湿地、ため池などに自生します。花期は6-10月で、総状花序の下方に雌花、上方に雄花をつけます。花弁は3枚で白色です。写真は雄花です。
マルバオモダカ(丸葉面高)。オモダカ科マルバオモダカ属の多年草。全国の湖沼、水田などに生育します。花序の枝から花柄を輪生して開花します。花弁は3個で先は歯牙状となり、基部はかすかに黄色を帯びます。萼片3個、オシベ6個、葯は黄色で卵形です。
水中では茎は上方に伸びますが、地上では茎は横に這う様に伸びていきます。
ミズユキノシタは、全国13都府県でRDBに登録されており、近畿地方では‥京都府:要注目種 となっています。
オオバナイトタヌキモ(大花糸狸藻)。タヌキモ科タヌキモ属の多年草。食虫植物。原産地は南北アメリカ、アフリカ、オーストラリア、東南アジアなどです。花期は7-10月で、高さ5-10cmの花茎を水上に伸ばし、ふつう1個の花をつけます。花冠は黄色で直径約1cm、距は前向きで通常下唇よりやや長いです。
根はなく、花だけが水面から突き出て咲く沈水植物です。
ミミカキグサ(耳掻き草)。タヌキモ科タヌキモ属の一年草。食虫植物。本州以南の湿地のごく浅い水域に生息します。 水中のプランクトンなどを捕食します。花は黄色の2唇形で、大きさは3-5mmと非常に小さいのですが、花後に萼が大きくなり、果実は萼に包まれて扁平になり、耳掻きのような形になるのが名前の由来です。
ミミカキグサは、全国32府県でRDBに登録されており、近畿地方では‥和歌山県:絶滅危惧Ⅱ類、京都府・奈良県:準絶滅危惧種 となっています。
オモダカ(面高、沢瀉)。オモダカ科オモダカ属の多年草。全国の水田や湿地、ため池などに自生します。花期は6-10月で、総状花序の下方に雌花、上方に雄花をつけます。花弁は3枚で白色です。写真は雄花です。
マルバオモダカ(丸葉面高)。オモダカ科マルバオモダカ属の多年草。全国の湖沼、水田などに生育します。花序の枝から花柄を輪生して開花します。花弁は3個で先は歯牙状となり、基部はかすかに黄色を帯びます。萼片3個、オシベ6個、葯は黄色で卵形です。
浮葉は卵心形で、光沢があります。マルバオモダカは、環境省カテゴリ:絶滅危惧Ⅱ類(VU)で、全国37都道府県でRDBに登録されており、近畿地方では‥京都府:絶滅、大阪府・兵庫県・奈良県・滋賀県・三重県:絶滅危惧Ⅰ類 となっています。
ヌマトラノオ(沼虎の尾)。サクラソウ科オカトラノオ属の多年草。全国の湿地などに生えます。花期は7-8月。茎の先に直立した総状花序をつけ、多数の白い花を密につけます。
花冠は径5-6mmで、深く5裂し、裂片は倒卵形で先は円いです。オシベは5個、花柱は1個あります。ヌマトラノオは、全国6都県でRDBに登録されていますが、近畿地方では無指定です。
ノジトラノオ(野路虎の尾)。サクラソウ科オカトラノオ属の多年草。7/17付け記事でノジトラノオを取り上げたのですが、まだ咲き始めたばかりの写真で、花穂の先端が丸くなく、やや尖がったような姿でした。その後、ノジトラノオの独特の姿~花穂の先端が尖らず丸い姿が撮れましたので、写真を追加させていただきました。
★おまけと云うか予告と云うか
ミズトラノオ(水虎の尾)。これもトラノオと云う名前ですが、サクラソウ科オカトラノオ属の仲間ではなく、シソ科ミズトラノオ属の多年草です。穂状に淡い赤紫色(ピンク色)の花を咲かせますが、残念ながら、まだ咲き始めたばかりでした。満開になったら再度アップする予定です。
シジミチョウ(ヤマトシジミ)が早くもミズトラノオの吸蜜にやってきていました。
ヌマトラノオ(沼虎の尾)。サクラソウ科オカトラノオ属の多年草。全国の湿地などに生えます。花期は7-8月。茎の先に直立した総状花序をつけ、多数の白い花を密につけます。
花冠は径5-6mmで、深く5裂し、裂片は倒卵形で先は円いです。オシベは5個、花柱は1個あります。ヌマトラノオは、全国6都県でRDBに登録されていますが、近畿地方では無指定です。
ノジトラノオ(野路虎の尾)。サクラソウ科オカトラノオ属の多年草。7/17付け記事でノジトラノオを取り上げたのですが、まだ咲き始めたばかりの写真で、花穂の先端が丸くなく、やや尖がったような姿でした。その後、ノジトラノオの独特の姿~花穂の先端が尖らず丸い姿が撮れましたので、写真を追加させていただきました。
★おまけと云うか予告と云うか
ミズトラノオ(水虎の尾)。これもトラノオと云う名前ですが、サクラソウ科オカトラノオ属の仲間ではなく、シソ科ミズトラノオ属の多年草です。穂状に淡い赤紫色(ピンク色)の花を咲かせますが、残念ながら、まだ咲き始めたばかりでした。満開になったら再度アップする予定です。
シジミチョウ(ヤマトシジミ)が早くもミズトラノオの吸蜜にやってきていました。
コメント
コメント一覧 (6)
コメント有難うございます。
オモダカなどは水田などでもよく見られますね。その他は、湿地や池畔の縁で見られることが多いです。ミズユキノシタは奈良公園の小池で以前は見られたのですが、池の改修で絶滅しました。
コメント有難うございます。
御地では、池のかいほりで絶滅危惧種が復活したと云うことが多いですね。当地近郊でも時々、池のかいほりがされているようですが、そういうニュースは殆んど聞かれません(多分、昔の状況がわかっていなかったのでしょうね)。ミズユキノシタ、こちらでは奈良公園の小池で長年見られたのですが、4-5年前の池の改修で絶滅しました(残念ながら関西ではそういう視点が劣っているのでしょうね)。
水辺の花は、しばし猛暑の現実を忘れて涼しげでいいですね。
ミズユキノシタはこんなにも野放図に枝を広げるのですね。池の端で控えめに咲いているのしか会ったことがありません。
ミズトラノオも薄紫の花を少し覗かせて満開になるのが楽しみですね。
コメント有難うございます。
仰るように、水辺にいるだけでも気分がいいです。猛暑は変わりないのですが、通常の散策とは違って、座り込んでは小さな花たちを相手にしているだけなので、散策よりも疲れは半減以下です。ミズトラノオの花色が好きで、早めに訪れたのですが、まだ咲き始めたばかりでした。