7-8月に出会った山野草たちです。
ナツズイセン(夏水仙)。ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草。中国原産。古い時代に日本に渡来した帰化植物です。本州以南の人里近い、日当たりの良く風通しの良い野原などに生えます。花期は8月で、60cmほどの花茎を伸ばし、ピンク色の花を数輪まとまって咲かせます。
ナツズイセン(夏水仙)。ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草。中国原産。古い時代に日本に渡来した帰化植物です。本州以南の人里近い、日当たりの良く風通しの良い野原などに生えます。花期は8月で、60cmほどの花茎を伸ばし、ピンク色の花を数輪まとまって咲かせます。
早春に葉を出し、夏になると枯れ、その後に花茎が伸びて花を咲かせます(キツネノカミソリと同じですね)。
花は長さ7㎝前後の筒状で、先端が6裂してラッパ状に開きます。淡いピンク色が上品に感じられます。ヒガンバナ科の共通の特徴で、花が咲く時は葉はなくて、葉が出る時は花は見られません。そのため、ナツズイセンは、英名では、マジック・リリー(magic lily=魔法の百合)とか、リザレクション・リリー(resurrection lily=復活の百合)と呼ばれます。
ヒマワリ(向日葵)。キク科ヒマワリ属の一年草。北米原産。日本へは、ヨーロッパから中国へ伝わった後、1660年代後半に伝来したそうです。園芸種ですが、夏にはかかせない花ですね。
アレチマツヨイグサ(荒地待宵草)。アカバナ科マツヨイグサ属の越年草。北米原産。全国の路傍や河原・空き地などに生息します。メマツヨイグサによく似ていて、見分けが難しいですが、花弁と花弁の間に隙間があり、花弁の形がハート形をしているのがアレチマツヨイグサです。
オミナエシ(女郎花)。オミナエシ科オミナエシ属の多年草。全国の日当たりの良い山野の草地や林縁に生えます。花期は7-9月で、茎の上部で分枝して、花茎の先端に黄色い小花を散房状に多数咲かせます。
オミナエシは、万葉の昔より日本人に愛されてきた花で、秋の七草の一つです。
オトコエシ(男郎花)。オミナエシ科オミナエシ属の多年草。全国の日当たりのよい山野の草地などに生えます。花期は8-10月で、白い小花を散房状に多数つけます。オシベは4本、メシベは1本です。
ツユクサ(露草)。ツユクサ科ツユクサ属の一年草。全国の道端や草むらに生えます。花色は濃い青色で、6月頃から咲きますが、9月頃が一番多く見られるようです。
ツルニガクサ(蔓苦草)。シソ科ニガクサ属の多年草。全国の山地の木陰に生えます。今まで、ニガクサは1種類だけと思っていたのですが、今年出会った花は、少し違うような印象を受けたので、改めて調べてみたら、よく似た「ツルニガクサ」があると知ってビックリしました。過去に撮った写真を見直してみたら、両者ともに出会っていながら、すべて「ニガクサ」としていました。
ツルニガクサは、図鑑等では「ツルが伸びるニガクサということで命名された」と記されていたのですが、いくら探してもツルが見当たりません?? 何故?と更に調べてみると、地下に細長い走出枝(匍匐茎)があるのでツルと名付けられたとのことで、見えるわけがないのです。地下に出走枝があるだけで、いわゆるツル(性)植物ではないのです。ちなみに、ニガクサにも走出枝(=ツル)があり、更にニガクサの葉は噛んでも苦くはありません。牧野博士も苦くない旨を記していますが、この名の矛盾に関しては何も述べていません。という訳で「両者とも全く名は体を表しておらず」こんないい加減な名前の付け方をされてはシロウトに見分けられるはずがありません。
それでは、ニガクサとツルニガクサはどこで見分けられるのでしょうか。NETで更に調べてみますと、1つは「ニガクサは萼片に短毛があり、ツルニガクサは(写真のように)萼片や花軸に顕著な腺毛があるのが違い」とありました。
更には、ツルニガクサの葉は「不規則な鋸歯が多々見られる」ともあり、写真の葉も不規則な鋸歯が見られたので、今回撮ったものはニガクサとはせず、ツルニガクサとさせていただきました。
バアソブ(婆雀斑、婆ソブ)。キキョウ科ツルニンジン属のツル性多年草。全国の山地の林縁や原野に生えます。花期は8-9月で、花は径2-2.5cmの鐘形で、花冠の内側の上部は紫色で、下部には濃い紫色の斑点があります。
バアソブは、環境省カテゴリ:絶滅危惧Ⅱ類 (VU)で、全国28都県でRDBに登録されており、近畿地方では‥三重県:絶滅危惧Ⅰ類 となっています。
★おまけ:庭の花
ホオズキ(鬼灯、酸漿)の花。ナス科ホオズキ属の一年草または多年草。花期は7月頃で、淡い黄色味を帯びた白っぽい花を咲かせます。
ミョウガ(茗荷)の花。ショウガ科ショウガ属の多年草。日本を含む東アジアが原産と云われ、全国各地に自生しています。食用として栽培されているのは日本だけだと云われています。通常、ミョウガと呼ばれているのは花蕾(からい)と呼ばれるタケノコ状の蕾で、7-8月頃に株のつけ根の地面から花蕾が出てきます。ほおっておくと花が咲きますが、食用にするには開花する前に収穫します。
花は長さ7㎝前後の筒状で、先端が6裂してラッパ状に開きます。淡いピンク色が上品に感じられます。ヒガンバナ科の共通の特徴で、花が咲く時は葉はなくて、葉が出る時は花は見られません。そのため、ナツズイセンは、英名では、マジック・リリー(magic lily=魔法の百合)とか、リザレクション・リリー(resurrection lily=復活の百合)と呼ばれます。
ヒマワリ(向日葵)。キク科ヒマワリ属の一年草。北米原産。日本へは、ヨーロッパから中国へ伝わった後、1660年代後半に伝来したそうです。園芸種ですが、夏にはかかせない花ですね。
アレチマツヨイグサ(荒地待宵草)。アカバナ科マツヨイグサ属の越年草。北米原産。全国の路傍や河原・空き地などに生息します。メマツヨイグサによく似ていて、見分けが難しいですが、花弁と花弁の間に隙間があり、花弁の形がハート形をしているのがアレチマツヨイグサです。
オミナエシ(女郎花)。オミナエシ科オミナエシ属の多年草。全国の日当たりの良い山野の草地や林縁に生えます。花期は7-9月で、茎の上部で分枝して、花茎の先端に黄色い小花を散房状に多数咲かせます。
オミナエシは、万葉の昔より日本人に愛されてきた花で、秋の七草の一つです。
オトコエシ(男郎花)。オミナエシ科オミナエシ属の多年草。全国の日当たりのよい山野の草地などに生えます。花期は8-10月で、白い小花を散房状に多数つけます。オシベは4本、メシベは1本です。
ツユクサ(露草)。ツユクサ科ツユクサ属の一年草。全国の道端や草むらに生えます。花色は濃い青色で、6月頃から咲きますが、9月頃が一番多く見られるようです。
ツルニガクサ(蔓苦草)。シソ科ニガクサ属の多年草。全国の山地の木陰に生えます。今まで、ニガクサは1種類だけと思っていたのですが、今年出会った花は、少し違うような印象を受けたので、改めて調べてみたら、よく似た「ツルニガクサ」があると知ってビックリしました。過去に撮った写真を見直してみたら、両者ともに出会っていながら、すべて「ニガクサ」としていました。
ツルニガクサは、図鑑等では「ツルが伸びるニガクサということで命名された」と記されていたのですが、いくら探してもツルが見当たりません?? 何故?と更に調べてみると、地下に細長い走出枝(匍匐茎)があるのでツルと名付けられたとのことで、見えるわけがないのです。地下に出走枝があるだけで、いわゆるツル(性)植物ではないのです。ちなみに、ニガクサにも走出枝(=ツル)があり、更にニガクサの葉は噛んでも苦くはありません。牧野博士も苦くない旨を記していますが、この名の矛盾に関しては何も述べていません。という訳で「両者とも全く名は体を表しておらず」こんないい加減な名前の付け方をされてはシロウトに見分けられるはずがありません。
それでは、ニガクサとツルニガクサはどこで見分けられるのでしょうか。NETで更に調べてみますと、1つは「ニガクサは萼片に短毛があり、ツルニガクサは(写真のように)萼片や花軸に顕著な腺毛があるのが違い」とありました。
更には、ツルニガクサの葉は「不規則な鋸歯が多々見られる」ともあり、写真の葉も不規則な鋸歯が見られたので、今回撮ったものはニガクサとはせず、ツルニガクサとさせていただきました。
バアソブ(婆雀斑、婆ソブ)。キキョウ科ツルニンジン属のツル性多年草。全国の山地の林縁や原野に生えます。花期は8-9月で、花は径2-2.5cmの鐘形で、花冠の内側の上部は紫色で、下部には濃い紫色の斑点があります。
バアソブは、環境省カテゴリ:絶滅危惧Ⅱ類 (VU)で、全国28都県でRDBに登録されており、近畿地方では‥三重県:絶滅危惧Ⅰ類 となっています。
★おまけ:庭の花
ホオズキ(鬼灯、酸漿)の花。ナス科ホオズキ属の一年草または多年草。花期は7月頃で、淡い黄色味を帯びた白っぽい花を咲かせます。
ミョウガ(茗荷)の花。ショウガ科ショウガ属の多年草。日本を含む東アジアが原産と云われ、全国各地に自生しています。食用として栽培されているのは日本だけだと云われています。通常、ミョウガと呼ばれているのは花蕾(からい)と呼ばれるタケノコ状の蕾で、7-8月頃に株のつけ根の地面から花蕾が出てきます。ほおっておくと花が咲きますが、食用にするには開花する前に収穫します。
コメント
コメント一覧 (8)
ツルニガクサという種もあるのですね~。咲いていると思えば既に変色した花も混じってなかなかきれいなニガクサに会えませんが、そのまばらさもまた好きです。蔓の有無ではなく短毛か腺毛かの違いで識別できるのですか、今度会ったら注意してみます。教えて下さってありがとうございます。
バアソブは憧れながらも一度も会ったことがありません。一目でバアソブとわかる花姿を見せて頂いて嬉しいです。
コメント有難うございます。
今年の夏は異常ともいえる猛暑でしたね。台風の進路も今までとは違ったコースになるなど、間違いなく地球温暖化が進んでいると思われますね。ナツズイセン、こちらでも見られたのは1ヶ所だけ、1株だけでした。来年はどうなるのか心配です。
コメント有難うございます。
ニガクサに似たものがあるとは知りませんでした。名前の付け方も、いい加減なものですね。いまだにスッキリしませんが、ご教示いただいた「ツルニガクサの萼片を触ってみると少しベタつきます」と云う点を次回は実践してみるつもりです。有難うございました。
コメント有難うございます。
「咲いていると思えば既に変色した花も混じってなかなかきれいなニガクサに会えません」と仰るように、私の経験からも全く同感です。萼の短毛か腺毛でわかるそうで、多摩NTの住人様も言っておられるように、腺毛ならベタつく感触があると思われますので、今後の参考にしたいみたいです。当地近郊では、今までツルニンジンがあちこちで見られたのですが、昨年から全く見られなくなってしまいました。このバアソブは某植物園で見たもので、私も初見でした。
ツルニンジンのツルの巻き方を調べていて、当尾・・さんの記事に行き当たり、すっきりしました。
丁寧な記事とわかりやすい写真、そして珍しいものもたくさん見ておられますね。
バアソブは名前を聞くだけで見たことがありません。東北・・とかに行かないと見れないのかと思っていましたが、三重県にもあるようですね。
お元気でご活躍うれしいです。また見せていただきます。
コメント有難うございます。
ご無沙汰しています。当方はもう齢で昔のように、あちこち周回はできませんが、近郊の植物園、自然公園、里山等々での散策を楽しんでいます。そちらのお元気な様相も常々ブログで拝見しています(コメントを残さずすみません)。海外から日本各地の色々な情報があって、精力的に頑張っておられるようで羨ましい限りです。明日香にも2ヶ月に1回ほど遊びに行っています。「飛鳥里山クラブ」の植物を見たり、今年は6月に林太郎こと蝶タロウさんの「ちょうちょランド」でオオムラサキとたっぷり遊ばせてもらいました。「森とふれあう市民の会」の皆さんが懐かしいです。